飛込の国際大会派遣選手選考会が２０日、石川県金沢市で開催、女子１０メートル高飛び込みで東京オリンピック代表に内定している荒井祭里選手（２０）が予選をトップで通過すると、決勝では水しぶきをほとんどあげない「ノースプラッシュ」の演技を見せ、優勝しました。

今回、圧巻の「ノースプラッシュ」を見せたのは決勝の２本目でした。１０７Ｂ（いちまるななびー）「前宙返り３回半エビ型」という演技で、入水（にゅうすい）の瞬間はコーチ陣や他の選手からも歓声が上がり、８１．００の高得点をマークしました。

実は、決勝の１本目では、得意とする４０５Ｂ（よんまるごびー）「後踏みきり前宙返り２回半エビ型」でリズムを崩し、失敗していました。

２本目の成功について荒井選手は、「このままだったら（結果が）どうなるかわからない。気持ちを入れ直そうと整理して（気持ちを）ゼロに戻して、よし！　という気持ちにしたらうまくいった」と試合後に笑顔で語りました。

今年１月に２０歳になり、練習に取り組む姿勢にも変化が出たと語る荒井選手は、「コーチに言われるだけではなく、自分から新しいものを取り入れたり、一から基礎をやってみたり、自分で練習メニューを考えて決めるようになりました」と意識の変化を口にしました。

荒井選手は、４月１８日からオリンピック会場の東京アクアティクスセンターで行われるワールドカップに出場します。

今回の選考会は、今年８月に中国・成都で行われるユニバーシアードへの派遣選手を決める大会で、まだ中学生の玉井陸斗選手（１４）は出場しませんでした。