バレットが“サヨナラPG”全勝対決制す
27日に愛知県パロマ瑞穂ラグビー場で行われたラグビートップリーグ第5節のトヨタ自動車対サントリー。ここまで両チーム、リーグ戦4戦全勝の全勝対決となった試合は、一進一退の攻防が続く大熱戦となりました。
前半主導権を握ったのはホーム、トヨタ自動車でした。9-12で迎えた前半26分、サントリーのアタックミスでこぼれたボールに素早く反応し、最後はFL吉田杏選手(25)が持ち出し、トライ。ゴールも決まり、16-12と逆転に成功します。
さらに前半35分、トヨタ自動車はサントリー陣深くまで攻め込むと、南アフリカ代表でも活躍するウィリー・ルルー選手(31)が利き足と逆の右足で相手の裏を狙った絶妙なチップキック。反応した元日本代表のマレ・サウ選手(33)がボールを拾ってトライ。
勢いに乗ったトヨタ自動車が主導権を握り、前半は26-12、トヨタ自動車リードで折り返します。
迎えた後半、今度はサントリーが怒濤(どとう)の反撃。後半4分、NZ代表SOボーデン・バレット選手(29)が大外にキックパス。WTBテビタ・リー選手(26)が直接キャッチしてトライをあげ、26-17。点差を9点差とすると、この後もサントリーの勢いは止まりません。
後半8分にはルーキーのWTB中野将伍選手(23)がトライ。後半23分には再びテビタ・リー選手がトライ、後半28分にはFLツイヘンドリック選手(33)がトライをあげるなど、サントリーが4連続トライで36-29と逆転に成功します。
追いつきたいトヨタ自動車は後半36分、途中出場の岡田優輝選手(25)がゴール前の混戦から鋭いアングルでラインブレイク。ディフェンスの間を抜きトライ。コンバージョンゴールも決め、36-36と試合終了間際で同点に追いつきます。
このまま同点で終わるかと思われた試合でしたが、試合終了間際、サントリーは途中出場の小澤直輝選手(32)が値千金の“ジャッカル”でトヨタ自動車のペナルティーを誘うと、ラストワンプレーでペナルティーキックを選択。キッカーはもちろんバレット選手。ゴールまで約40mのペナルティーキックはゴールポストに当たるもそのまま見事ゴールとなり、サントリーが39-36で勝利。大接戦をものにし、開幕5連勝となりました。
写真:YUTAKA/アフロスポーツ
(※写真は今年2月の試合時のもの)