「夢みたい」高橋、再び五輪争い
来月6日からブルガリアで行われるレスリングの東京五輪世界最終予選に出場することになった、男子フリースタイル57キロ級の高橋侑希選手が21日、所属の山梨学院大学で取材に応じました。
「正直チャンスが回ってきて嬉しいというか、コロナで結構期間が延びて(レスリングを)続けるというのが苦しかった。五輪があるかもわからない、僕が(五輪に)出られるかもわからないという状況の中で、この話を聞いたときは『あぁ、夢みたいだな』と思った」
高橋選手は2019年の全日本選手権の決勝で、リオ銀の樋口黎選手にやぶれ、五輪への道は一度絶たれた形となりました。しかし、アジア五輪予選で日本代表として戦う予定だった樋口選手が減量に失敗し、50gオーバーで失格処分となったため、高橋選手が世界最終予選に派遣されることになりました。
「(全日本選手権で)負けた後も可能性ゼロとは言われなかった。スポーツなので何が起こるかわからない。そこはあきらめずにやってきました」
2019年の五輪出場をかけていた頃よりはスッキリした面持ちの高橋選手。
「(あの頃は)プレッシャーに押しつぶされるとかあったんで。今回は『たなからぼた餅』というか。それでも伝統の軽量級はメダルを獲得しているので、責任感を持ちつつ、頑張るのはもちろんなんですが、その中で自分のレスリングがしたいなと思います」
世界最終予選では、2位以内に入れば五輪出場枠を獲得することが出来ます。高橋選手が出場枠を獲得した場合は、樋口選手とのプレーオフで東京五輪の出場権をかけて再び争うことになります。
世界最終予選に勝つ自信はあるかと聞かれると「もちろん、あります」と、しっかりとした表情で答えた高橋選手。5月6日に東京五輪出場枠をかけて世界最終予選で戦います。