リオ銀・樋口「明」に誓うアジア予選勝利へ
約5か月ぶりの実施となるレスリング男子フリーの日本代表合宿が23日に始まり、東京オリンピック出場を目指す樋口黎(れい)選手らが参加しました。
ナショナルトレーニングセンター(都内)で行われているレスリング男子フリーの日本代表合宿。緊急事態宣言下のため、参加人数を絞り、PCR検査を事前に行うなど、感染症対策を入念に行い、3月2日まで合宿を行う予定です。
参加選手には、すでに東京オリンピック代表に内定している乙黒圭祐選手(おとぐろ・けいすけ)、拓斗選手(たくと)兄弟、アジア予選でオリンピック枠獲得を目指す57キロ級の樋口黎選手らが顔をそろえています。
■樋口黎 今年のテーマは「明」
新型コロナウイルスの影響で延期されていた東京オリンピックの代表選考。レスリングは、アジア予選が今年4月にカザフスタンで開催されます。アジア予選へ出場を予定しているリオ銀メダリストの樋口黎選手ですが、去年12月の天皇杯は減量に苦しみ、自分の力を出し切れませんでした。それでも試合後には「アジア予選で繰り返さないよう一発で決めるためには、いろんなやり方を模索しないといけない。次につなげるいい勉強、薬になった」と、前向きに試合の収穫を語りました。
年明け間もない1月4日。新年初取材で今年のテーマを聞かれると、「明」と色紙にしたためた樋口選手。
「このコロナ禍で自分にできることは何だろうと考えた。自分の夢でもある東京オリンピックで金メダルを取って、その喜びをみんなで分かち合ったり、僕が競技で成績を残すことによって、応援してくれる人や見てくれる人に希望や感動を与えることができればいいなと思い、明るい未来を想像して『明』にしました」
新型コロナウイルスの影響で、いろいろなことが制限される中、自分を支えてくれる人たちへの感謝の気持ちを改めて感じたといいます。
樋口選手が東京オリンピックの出場枠を獲得するためには、アジア予選2位以上が条件。感謝の思いを胸に、4月の決戦に臨みます。