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3軍で力付け1軍へ 巨人ルーキー秋広の今

2021年5月26日 8:01
3軍で力付け1軍へ 巨人ルーキー秋広の今

2年ぶりに交流戦が開幕し、巨人は東京ドームで楽天と対戦した25日、神奈川県・川崎市にあるジャイアンツ球場では、巨人の3軍が試合を行っていました。そこに、ひときわ長身が目につく選手が。身長202cmの超大型高卒ルーキー、18歳の秋広優人選手でした。

開幕前のオープン戦では、球団で松井秀喜さん以来となる高卒新人でのマルチヒットを放つなど大活躍。王貞治さん以来の高卒新人での開幕スタメンを期待されたものの、開幕直前に2軍落ちしました。

2軍では阿部慎之助監督から「全試合4番」を明言されていましたが、出場機会を確保しながらプロで戦う体づくりをするために、現在は3軍に。地道に練習を行い、力を付ける日々をおくっています。

この日行われた、独立リーグ・琉球ブルーオーシャンズとの試合では4番でスタメン出場し、1安打を放った秋広選手。試合後には「1軍・2軍・3軍といろいろな経験をさせてもらって、プロ生活にも慣れてきている」と、開幕よりも少し大人になった雰囲気で話してくれました。

3軍で過ごす今の状況を聞くと、「1軍・2軍は試合ばかりの日々だったんですが、3軍では練習日も多いので、そこで自分の修正ポイントを直せるのが良いところです」と話した秋広選手。1軍や2軍では、月曜日以外の週6日間試合を行い、基本的に実戦中心のスケジュールである一方、3軍は週2~4日ほど独立リーグのチームや、時には大学生などと試合を行いますが、それ以外の日は練習日として活動しています。

秋広選手はその練習日を使い、打撃力向上に取り組んでいました。「練習日に自分の修正ポイントを直せるようにやっています。バッティングに『タメ』がないので、そこを。対応力を上げられて、変化球にも対応できるようになるので」

さらに、3軍だからこそできた経験も。先日の試合では、人生で初めてセンターで出場。「3軍でいろいろ経験できるから、1度やってみろと。とにかく難しかったです。良い経験になりました」全ては自分の成長のため。今だからできることに、全力を注いでいました。

18歳ということを忘れてしまうような落ち着いた口調で、自分の現在地を話してくれた秋広選手。最後には、「1軍でプレーするのが最大の目標ですが、その能力や力はまだないので、しっかりと準備をして1軍に上がれるように頑張りたいです」と目標を語ってくれました。

取材を終え、担当記者との雑談の中では、野球以外の話で少し気持ちが楽になったのか、18歳らしい笑顔も見られた秋広選手。巨人ファンが待ちわびるこの笑顔が東京ドームで再び見られる日も、そう遠くはないかもしれません。