◇プロ野球セ・リーグ 中日4x―3ヤクルト（19日、バンテリンドーム）

3-3と同点で迎えた9回、中日の木下拓哉選手が3塁打を放つと、ヤクルトの高津臣吾監督が2者連続の申告敬遠でノーアウト満塁となります。

ここで打席に入ったのは、19歳の土田龍空選手。この日は守備でもいい動きを見せました。しかし打率は1割台。立浪和義監督はあえて代打を送らず、土田選手に運命をゆだねます。

2球続けて低めのボール球には手を出さなかった土田選手。次の3球を続けてファウルにし、カウントは2-2。6球目、落ちていくフォークに体勢を低くしながらも、バットに当てた土田選手。これが前進守備をしいていた、内野の間を抜け、ライト前に。

抜けた瞬間ベンチに向かって、手を挙げて合図し、ファーストに走っていった土田選手は、チームメートの手荒いウオーターシャワーをうれしそうに全身で受け、笑顔を見せました。