WBC「ムードメーカー」ヌートバー選手 “タツジ”祖父ゆかりの埼玉・東松山市では街ぐるみで応援
野球の世界一決定戦、WBCで侍ジャパンが1次ラウンド全勝で準々決勝に駒を進めました。試合で活躍し、パフォーマンスでも話題になるヌートバー選手の人気が高まっています。こうした中、ヌートバー選手にゆかりがある埼玉・東松山市を訪ねました。
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WBCの熱戦の舞台東京ドーム。13日はあいにくの雨に見舞われ、しかも侍ジャパンの試合はないのに、グッズ売り場には列ができるほどのおおにぎわいでした。
侍ジャパンのユニホームを購入した人
「これ一番いいです、刺しゅうが…」
「これで日本背負えますね」
学生(20代)
「今回、WBCで(ヌートバー選手を)知ってすごく好きになりました。デザインがかわいいのと、これ(ペッパーミル)がほしいなって」
中には、“幸運”をつかんだ人もいました。
12日の試合を観戦
「12日のやつ(チケット)なんですけど、いわゆるバックネット裏です。大谷選手の打席で歓声がバーッと上がって、あんな瞬間が味わえると思っていなかった」
勝利の余韻に浸るため、13日も東京ドームにやって来たということです。
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12日、都内で行われた少年野球の大会でも、試合の節目に“あのポーズ”が飛び出していました。コショウをひく姿から“粘り強く勝つ”という意味が込められたヌートバー選手の「ペッパーミルパフォーマンス」が野球少年の心をわしづかみにしていました。
野球少年たちに「一番好きな選手」を尋ねると、一同声をそろえて「ヌートバー」と答えましたが、大谷選手の名前もあがっていました。さらに、「もっとヌートバーが、ムードメーカーになってほしい」との声も。ヌートバー選手は、チームに欠かせない明るさであの大谷選手と人気を“二分”しています。
また、サッカーの堂安選手も、ゴールを決めた後に“ペッパーミル”を披露し話題となっています。
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埼玉・東松山市役所では、侍ジャパンへの応援メッセージが渡り廊下に大きく掲げられています。実は、東松山市は、ヌートバー選手にゆかりがあります。
東松山市 森田光一市長
「(ヌートバー選手の)おじいちゃんはとても私、懇意にしていまして、市議会議員時代は一緒に議員もやっていたんですよ」
ヌートバー選手のフルネームは、ラーズ・テイラー=タツジ・ヌートバー。ミドルネームのもとになった祖父の榎田達治さんが暮らす“ゆかりの地”なのです。
東松山市 森田光一市長
「ヌートバー選手の活躍を大いに応援しています。頑張ってください!」
市が音頭をとり“街ぐるみ”でヌートバー選手を応援しています。市内にある海鮮丼の専門店では、「プレイボールセット」(1000円)を提供していました。
丼丸岡村屋 岡村孝幸代表
「『野球飯 プレイボールセット』を用意しました」
総重量1キロのおにぎりが、ボール。また“コショウ”をひいたカモ肉で、バットを表現しています。東松山市には箭弓(やきゅう)稲荷神社があることから、おにぎりの中においなりさんを詰め込んだ応援メニューを販売しています。
岡村代表にマスクを外してもらうと、ヌートバー選手のトレードマークがありました。
丼丸岡村屋 岡村孝幸代表
「ヌートバー選手と同じアイブラックを私もやりたいと思いまして、気合を込めてのアイブラック」
一方、ヌートバー選手のおばが行きつけだという市内の中華料理店でも、前日の試合でヌートバー選手が出塁した場合は、店員がペッパーミルパフォーマンスを披露しているということです。
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3大会ぶりの世界一奪還へ向け、ヌートバー選手の“粘り強い気迫”がチームを引っ張ってくれるはずです。