坂本花織 Vも悩む「大人の女性」の表現
◇フィギュアスケート近畿選手権女子フリー(10日、京都)
フィギュアスケート近畿選手権の女子フリースケーティングに、北京五輪出場を目指す坂本花織選手(21)が出場しました。
冒頭の2アクセルは、流れのある着氷でGOE(出来栄え点)1.43点の高い加点を獲得しますが、その後は、3回転フリップでのオーバーターンや、3つ中2つのスピンで、バランスを崩すなどしレベル1の評価。さらに、演技時間が2秒オーバーしたため、1点が減点され、フリーの得点は120.12点。合計192.14点で優勝しましたが、精彩を欠いた演技内容に「これ以上無いボロボロをしてしまったなという、一言です」と、肩を落としました。
原因を聞かれると「練習しきれていないというのが一番の理由で、このプログラム自体がすごく難しい。ストーリー的にも難しくて、理解し切れていない部分もある。やりこめてないのが、一番の原因」と、話した坂本選手。今季フリーに選んだ曲「No More Fight Left in Me」は、海外ドキュメンタリー映画の音楽。世界中の女性たちを主人公に『女性の芯の強さ』を、描いている作品だといいます。
演じる際のイメージを聞かれると「大人の女性ってまとめてるんですけど、正直まだ自分も大人の女性になりきれてない。それをどう表現するかが、今はこのプログラムを通して試行錯誤している途中。んー分かんない。難しいです」と、難しいテーマを前に、答えを見つけられていない様子。
坂本選手が次に出場するのは、北京五輪のプレ大会でもある、アジアンオープントロフィー(中国・北京)。14日に女子ショートプログラムが予定されているため、12日の朝には出国します。
「切り替えて次の試合に向けて頑張りたいと思います。今からダッシュで帰って、とりあえず荷物を詰め込みます」と、悩みながらも、明るく前を向きました。