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【陸上】10000m記録挑戦会 箱根駅伝のシード権獲得目指す国士舘 自己ベスト連発

2022年11月22日 14:50
【陸上】10000m記録挑戦会 箱根駅伝のシード権獲得目指す国士舘 自己ベスト連発
国士舘大学・綱島選手。ラスト1周、箱根1区を意識して、スパート合戦に食い下がる。
関東学連10000m記録挑戦競技会が11月20日に開催。

9年ぶりに国立競技場を舞台とし、箱根駅伝を目指す多くの学生ランナーがそれぞれの記録に挑戦しました。

男子は全10組が行われ、城西大学の留学生、ヴィクター・キムタイ選手(1年)が、28分35秒74の自己ベストで全体トップとなりました。

また、日本選手トップとなる全体2着に清野太成選手(4年)、4着には町田康誠選手(4年)、と駿河台大学のWエースが入りました。

前回の箱根駅伝に初出場を果たした駿河台大学は、今年10月の箱根駅伝予選会では19位に終わり連続出場を逃しています。母校は箱根駅伝に出られませんが、この記録挑戦会でしっかりと存在感を示しました。

一方、33年ぶりのシード権獲得を目指す国士舘大学の選手の活躍も目立ちました。

8組では、鈴木伸弥選手(2年)ら多くの選手が自己ベストを更新。

さらに、9組では1年時から主力選手として箱根駅伝に出場している山本龍神選手(3年)が、帝京大学の柴戸遼太選手(1年)や小野隆一朗選手(3年)、東洋大学のルーキー西村真周選手らに競り勝ち、この組で1着でフィニッシュ。29分00秒14の自己ベストを打ち立てました。


同じ組では、前回の箱根で10区を担った望月武選手(4年)も29分23秒76の自己新記録をマークしています。

そして、国士舘大学は最終10組で4年生の綱島辰弥選手が奮闘しました。

「(山本選手とは)夏合宿から2人一緒にエースっていうことで、高め合ってきたので、1組前のレースを見て“自分もやってやろう”っていう気持ちにはなりました」と、後輩の快走に大きな刺激を受け、レースをスタートしました。

前回の箱根駅伝では復路の要となる9区で区間6位と好走を見せた綱島選手は、今度の箱根では1区を希望しています。

序盤は集団の後方に位置取っていた綱島選手は、5000m過ぎから徐々にポジションを上げていくと、「1区を意識して、ラストはいかなきゃなと思っていました」と8000mでペースアップ。2位集団を抜け出し、前をいくキムタイ選手を追いかけました。

ラスト1周を前に清野選手や山野力選手(駒澤大学4年)らに捉えられたものの、この組5着でフィニッシュ。これまでの自己記録を一気に24秒も更新し、今季チームの日本選手として初めての28分台となる、28分45秒21の好タイムをマークしました。

「目標としていたのが28分40秒台だったので、タイムには一安心しました。ラスト2000mからもしっかり反応でき、スパート合戦でも戦えるようになってきたなと思います。ですが、ラスト1周で他大学の方々に結構抜かされてしまったので、最後の箱根までの1か月ちょっとでその点を意識して練習し、箱根につなげたいです」

収穫と課題とを手にし、箱根駅伝に向けて、残りの日々もトレーニングを積み上げていきます。

今年4月から国士舘大学の駅伝監督に、2020年より助監督を務めて
いた小川博之氏が就任。

この1年は、本大会で戦うために、留学生だけでなく、日本選手のエース育成を掲げてきました。その期待に応える綱島選手や山本選手の走りとなりました。33年ぶりのシード権獲得へ、国士舘大学の調子は上向きのようです。