【巨人】4月初週総括 阿部監督「ズルズル行きそうなところで持ちこたえた」 両カード負け越しも期待要素が見えた6連戦
◆“スガコバ”コンビが657日ぶりに復活した中日戦 中川皓太には試練(2日~4日)
阪神戦(先月31日)で3失点を喫し、リベンジとなるはずだった中川投手は、カード初戦(2日)、3対3で迎えた延長11回に登板。ここまで12打数ノーヒットと苦しんでいた細川成也選手にサヨナラホームランを打たれる結果となりました。
勝利の方程式の一角を担う中川投手が、2試合続けての敗戦投手となってしまいました。
2戦目(3日)は、巨人の“元気印”萩尾匡也選手にプロ初ホームランが飛び出しましたが、先発のメンデス投手が4回4失点と乱調。中日を上回る10安打を放ちましたが、あと一本が出ず、2対5で2連敗。
何としても3連敗は阻止したいカード3戦目(4日)、先発は昨季自己ワースト4勝にとどまった菅野智之投手。17年に最優秀バッテリー賞を獲得した小林誠司選手との“黄金バッテリー”を657日ぶりに結成すると、7回90球を投げ無失点。“これぞ菅野”というピッチングで3連敗を阻止しました。
◆1勝2敗も高橋礼が1086日ぶり勝利のDeNA戦 (5日~7日)
開幕戦勝利をおさめたエース・戸郷翔征投手が、カード初戦の先発のマウンドへあがりました。
戸郷投手も「久しぶりにいいピッチング」と振り返るように7回8奪三振の好投を見せましたが、「粘りたいところで粘れなかった」と反省も述べたようにDeNAのドラフト1位ルーキー・度会隆輝選手にタイムリーを許すなど2失点。1対2で接戦を落とす結果となりました。
6日に行われたカード2戦目は、三遊間コンビにミスが出る不安な一戦になりました。
昨季からサードの守備につく5度のゴールデングラブ賞に輝いた坂本勇人選手が悪送球し、その坂本選手からショートのレギュラーの座を奪った門脇誠選手もエラー。
悪い流れは試合にも影響し、4対6で再び2連敗、阿部監督も「ミスしたらやっぱ勝てないな」と苦言を呈しました。
3戦目(7日)はソフトバンクから新加入の高橋礼投手が先発。「長かったが自分に必要だった時間」と振り返る1086日ぶりの勝利。
さらに開幕直後に2試合連続で敗戦投手となっていた中川投手も持ち味のスライダーを生かして、3者連続三振の活躍。カード負け越しが決まっても、3戦目を勝利で締めくくった4月初週となりました。
そして、9日からヤクルト戦、12日から広島戦に臨む巨人。4月2週目は2つの大きな期待要素がありそうです。
◆期待要素① “エースの復活”菅野智之が無失点ピッチング
カード3連敗を阻止した4日の菅野投手のピッチングを見ると、今シーズンの復活にますます期待がかかります。
宮崎キャンプでは絵馬に「15勝」という具体的な数字をあげていた菅野投手。
昨季4勝という不安を払拭する7回90球の省エネピッチングを見せました。11日・ヤクルト戦での先発が予想されますが、昨季は3試合で防御率5.87と最も苦手とした相手にリベンジなるでしょうか。
◆期待要素②12イニング無失点中の高橋礼“ローテの柱”へ成長の予感
開幕カード3戦目となる阪神戦で登板すると、勝ち負けは付きませんが、6回無失点の好投をみせた高橋投手。
さらに、7日に行われたDeNA戦では、度会隆輝選手や関根大気選手といった勢いのある選手を相手に打たせてとるピッチングで再び6回無失点。開幕ローテーションを担ったピッチャーでは唯一のシーズン無失点を続けています。
勝利を収めるために1086日を要した高橋投手は勝ち星に飢えているはず。14日、広島戦での先発が予想されますが、ソフトバンク時代の2019年に1度対戦し勝利を収めた相手。(7回2失点)いいイメージで先発のマウンドに立てるのではないでしょうか。
この他にも4月初週は敗戦投手となったものの戸郷投手は依然として好投を見せていたり、中川投手がリベンジを果たしたり、と投手の明るい話題が多い巨人。
“水もの”とも呼ばれる打線が奮起し、開幕以来の連勝となるでしょうか。