【ラグビー日本代表】日本が誇る司令塔・松田力也 ケガを乗り越え2度目のW杯へ 全選手紹介#17
■パス・ラン・キック・判断力を兼ね備える“オールラウンダー”
父親の影響で、6歳からラグビーを始めた松田選手。高校は名門・伏見工業高校(現・京都工学院高校)に進学し、キック力とスピードを武器に、主にフルバックとして活躍し、高校日本代表にも選ばれました。大学はラグビー強豪校・帝京大学に進学。1年時はウイングなどでもプレーしましたが、主にスタンドオフとして、大学選手権8連覇に大きく貢献しました。
社会人になると、埼玉パナソニックワイルドナイツに加入。トップリーグデビューとなった2017年度は、主にインサイドセンターとしてプレーし、「ベスト15」にも選出。2019年前回大会のワールドカップのメンバーに選ばれましたが、すべて控えスタート、4試合で途中出場に終わりました。
■左膝じん帯断裂からわずか7か月で復帰
2019年W杯後は、日本代表で10番を背負い司令塔としてチームを引っ張ってきた松田選手。しかし、2022年5月リーグワン最終節に悲劇が。試合中に左膝の前十字じん帯を断裂。大ケガをします。
松田選手は「初めての手術をするかもしれない大けがだったので、すごくショックも大きかった」と振り返ります。
58センチあった左足の太ももは、手術後48センチまで落ち、重点的に太ももの内側の筋肉を鍛えることで、安定感やパワー向上に努めました。週5回のトレーニングを続け、ケガから3か月でボールが蹴れるまでに回復。ケガから7か月後の12月、実戦復帰の日にはコンバージョンキックのチャンスでゴールの真ん中を射抜く見事なキックを披露。復帰戦で存在感を示しました。
ケガを乗り越え迎える今回のW杯。松田選手は「2019年の前回大会では1試合も先発出場が無くて、出られない試合もあって、すごく悔しい思いが残った。本当にこのケガがあったからW杯で良い活躍ができたと言ってもらえるように、やるしかない」
今大会は、成長をそのままにぶつける絶好の舞台。その姿に期待が高まります。
◇松田力也選手
主なポジション:スタンドオフ
生年月日:1994年5月3日
所属チーム:埼玉パナソニックワイルドナイツ
身長:181センチ 体重:92キロ
出身地:京都
出身校:伏見工業高→帝京大学
◇日本代表のW杯スケジュール(日本時間)
9月10日 VSチリ
9月18日 VSイングランド
9月29日 VSサモア
10月8日 VSアルゼンチン