第101回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。1回戦で、岡山代表の岡山学芸館は29日に帝京大可児（岐阜）と対戦。2年連続で夏のインターハイ全国ベスト8に輝いた学芸館イレブンが、選手権ではインターハイの結果を上回るベスト4＝“国立”を目指します。11月5日に行われた岡山県大会の決勝を振り返り、全国の戦いを展望します。

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岡山県大会決勝は、2大会連続5回目の出場を目指す岡山学芸館（準決勝まで3試合14得点1失点）と7大会ぶり9回目の出場を目指す玉野光南（準決勝まで3試合7得点1失点）の一戦となりました。

試合は互いに4-4-2のシステムでスタート。前半は、強力な攻撃陣を揃える岡山学芸館に対し、玉野光南はGK常藤至竜選手（2年）が見事なセービングを何度も見せるなど粘り強い守備を見せ、拮抗した展開が続きました。

前半シュートが打てなかった玉野光南は後半から、縦への突破が武器の伊原快選手（2年）を投入し攻撃のテンポを上げますが、シュートまで持ち込めません。

一方の岡山学芸館は、ハーフタイムに高原良明監督から「とにかく攻撃的にいこう」との指示を受け、ワントップのエース今井拓人選手（3年）の動き出しや、トップ下の田邉望選手（2年）の飛び出しなどで立て続けにコーナーキックを奪うなど、押し込む時間を作ります。

試合が動いたのは後半15分。岡山学芸館・福井槙選手（3年）のロングスローのこぼれ球を拾った田邉選手がクロスを上げ、相手GKの前で山田蒼選手（3年）が頭で合わせて、ゴールネットを揺らします。

さらには後半29分。今井選手がヘディングで落としたボールに反応し、木村匡吾選手（3年）が相手の背後へ一気に抜けてシュート。多彩な攻撃で点差を2点とします。

玉野光南も、途中から入った堀口聖悟選手（3年）や中藤竣選手（3年）のシュートで相手ゴールを脅かしますが、得点を奪うことができず試合終了。

玉野光南のシュート数2に対して、17本のシュートを打った岡山学芸館が盤石な試合運びで、全国への切符を手にしました。

試合後、主将の井上斗嵩選手（3年）は「やっとスタートラインに立てたと思っている。ここからプレーの質も強度も上げて、全国に向けて全員で準備していきたい」と話しました。

先制ゴールを決めた、背番号10番の山田選手は「準決勝まで無得点だったのでとにかくうれしい。全国でも“チームを勝たせる10番”でありたい」と意気込みを語りました。

チームの目標は、未だ成しえたことのない「全国大会ベスト4」。憧れの“国立”へ、岡山学芸館が旋風を起こします。

【近年の岡山代表の成績】
85回大会で岡山県作陽が全国準優勝
97回大会では岡山学芸館が初めての全国ベスト16入り
100回大会は岡山学芸館が初戦で羽黒（山形）を下したものの2回戦では高川学園（山口）に逆転負け

（取材・文:高校サッカー選手権民放43社/西日本放送）