田中史朗『超速ラグビー』の課題は「『超速』をしすぎた」イングランド戦は片鱗みせるも大敗
日本代表はイングランドに敗戦(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
22日に行われた、ラグビー日本代表エディー・ジョーンズHCの初陣となったイングランド戦は、17-52での敗戦。後半に2トライを奪ったものの、ラグビーの母国イングランドに8トライを決められるなど、力の差を見せつけられる結果となりました。
W杯3大会に出場、今季限りで現役引退した田中史朗さんが試合を振り返り、エディージャパンの掲げる新コンセプト『超速ラグビー』の課題を口にしました。
――エディージャパンの初陣、イングランド戦を見た率直な感想は?
「イングランドは強かったですけど、日本らしさ、やりたいことはあまりできていなかったですね。できていた部分もありましたけど、チャンスをモノにできなかったです」
――イングランド戦で良さが見えた選手は?
「この試合、代表デビューした藤原忍選手は後半からの出場ですごく良かったですね。ジャッカルもありましたし、パスのテンポも良かったです。同じく代表デビューだった山本凱選手も良かったですね。トライにつながるボールキャリーが良かったですね。でも、やっぱり一番すごいのはリーチ マイケル選手ですね。80分間ずっと動けていました。今年35歳。本人は歳は関係ないと言いますけど、疲れている中で日本のために動いてましたし、身体を張ってプレーしてくれてました。本当に尊敬できる選手です」
――イングランド戦で見えたエディージャパンの課題は?
「『超速ラグビー』を80分間続けられることがベストですが、疲労などでできないのであれば、ボールとエリアをしっかりとコントロールしなければならないと思います。『超速』をしすぎて自分たちが疲労し、相手に簡単にボールを取られる事がこの試合でもありました。その部分は一人一人が考え、学ばないといけないと思います」
――この後も強豪国との対戦が待っています。27年W杯に向けてエディージャパンに期待することは?
「『超速ラグビー』でトライを見せてほしいです。今の精度では世界には通用しないことを分からせてもらえたと思うので、もっともっと精度を上げてトライを取り切る姿を見せてほしいです。チャンスは少ないかも知れないですけど、どんどんチャレンジしてほしいです」
今後も世界の強豪と対戦を重ね、新生エディージャパンは「超速ラグビー」の完成を目指します。
【日本代表の今後の日程】
6月29日 vsマオリ・オールブラックス
7月6日 vsマオリ・オールブラックス
7月13日 vsジョージア
7月21日 vsイタリア
8月25日~9月21日 パシフィックネーションズカップ