「僕らと比べると強い」田中史朗が将来のラグビー日本代表メンバーに講義「反応がない」と一喝
ラグビー日本代表の合宿が行われている宮崎県の施設で、大学生選手に向けた育成プログラムが開催され、リーチ マイケル選手や先月現役を退いた田中史朗さんが講義を行いました。
この育成プログラムは、選抜された大学生選手を対象に、日本代表スタッフによるコンディショニングや栄養のサポートが行われるものであり、今年4月に第1回が行われています。
この日は、8名の将来の日本代表入りが期待されているメンバーがプログラムに参加しました。
午前10時すぎからは、宮崎合宿に参加しているリーチ マイケル選手がラグビー選手としての心構えをプレゼンテーション。ラグビーが上達するために計画を立てる必要性については、自身の手記も公開しながら述べるなど、4大会連続でラグビーW杯に出場した日本代表の大黒柱の努力の裏側を参加メンバーたちに披露しました。
また、現役を退いたばかりの元ラグビー日本代表・田中史朗さんも「日本代表の心構え」について講義。エディー・ジョーンズヘッドコーチの希望を受けてプログラムに参加したという田中さんは、冒頭から「僕らの頃と比べると強いと思う。ただし、コーチがしゃべっていることに対して反応がないし、コミュニケーションが取れていない。日本代表で勝つためにはコミュニケーションが大切」と、緊張もあったのか、なかなか発言ができずにいた参加メンバーに活を入れました。
田中さんは「英語が話せなくてもいい。話せないのなら代わりのコミュニケーション方法を考えよう」とラグビーの最高峰・スーパーラグビーに日本人で初めてプレーしたパイオニアの経験を生かし講義は15分近く続きました。
参加メンバーの1人、田中さんと同じスクラムハーフでプレーする土永旭選手は「スクラムハーフは、ボールの捕り手がどこに、どのタイミングで欲しいかが重要になってくる。一番やりやすくなるようにコミュニケーションを取っていきたい」と、代表のレジェンドの言葉に感銘を受けた様子。11日にU20日本代表候補としてラグビー日本代表とゲーム形式の練習にも臨んでいた石橋チューカ選手は「セッションを通じて、自分のことをもっと知り、弱み・強みを明確にして、トップレベルになるために常に考えていきたい」とリーチ選手の計画性に影響を受けていました。
ラグビー日本代表ヘッドコーチから直接の激励、そして代表を深く知る選手による講義。次世代の日本代表を担いうる8人の心に熱い火が灯されました。
◇参加メンバー
・石橋チューカ(京都産業大)
・伊藤龍之介(明治大)
・海老澤琥珀(明治大)
・小野澤謙真(慶應義塾大)
・高木城治(京都産業大)
・土永旭(京都産業大)
・八田優太(京都産業大)
・本橋尭也(帝京大)