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バスケB2富山グラウジーズ 高校生Bリーガー 新たな舞台へ

2025年3月24日 11:00
バスケB2富山グラウジーズ 高校生Bリーガー 新たな舞台へ

春は旅立ちの季節です。きょうとあす、新たなステージで夢に向かって進む富山の若者を紹介します。きょうは富山グラウジーズでクラブ初の高校生デビューを果たし春から強豪大学へ進学するバスケットボール選手です。

今月中旬、富山市総合体育館で行われたグラウジーズのホームゲーム。

大きな声援に迎えられコートに立ったのはクラブ初の高校生Bリーガー前田豹吾選手です。

中学から6年間、グラウジーズの下部組織でプレーしてきた前田選手。

先月、高校生年代の育成・強化を目的とする「ユース育成特別枠選手」として大学進学までのおよそ1か月半、トップチームに加入しました。

191センチの前田選手、一番の武器は現代バスケには欠かせない高精度の3Pシュート。

線の細さは否めませんがダンクができる高い身体能力も誇り、春からは関東2部リーグ所属の拓殖大学に進学します。

小学3年生でバスケを始めた前田選手はBリーグの前身、bjリーグ時代からの熱心なグラウジーズブースターの一人。

少年時代から試合会場に足繫く通っていました。

前田選手「目の前ですごい迫力のダンクや3ポイントを初めて見て自分もやってみたいなってグラウジーズがきっかけでバスケットボールを始めました。いちファンとしても見てきたのですごく大好きなチームです」

富山一筋17年目、Mr.グラウジーズの水戸選手。

Bリーグ参入初年度から富山を引っ張ってきた宇都選手は小さな頃からの憧れです。

水戸選手「これ豹吾?何年生?4年生?でか!でかくなったね」
前田選手「(身長)超しましたよ」
水戸選手「超しましたね」

また宇都選手も。「これ魚津?ありそっぽいよね。良い男なって~」

前田選手「いつも客席で応援していた選手と実際一緒に練習したりプレーしたりと刺激になるというか。昔ではありえない状況なので自分でも今改めて思うとすごいなって」

前田選手にとって、この夢のような時間はともにプレーする先輩たちにとっても刺激となっています。

水戸選手「豹吾だけじゃなくて他にも色んな高校で活躍してる選手とか子どもの頃からグラウジーズを見に来ていた子たちが頑張ってくれているので、すごく嬉しいですし豹吾がグラウジーズのトップに入ってきて長いことやってよかったなと思います。せっかくのチャンスなのでそこを掴めるように積極的にやってほしいなと」

前田選手がデビューを迎えたのは先月のA千葉戦。

東地区首位を走る強敵を前に試合残り2分20秒から出場しました。

訪れた唯一のチャンスはラストワンプレーでした。

キャプテンの藤永選手からパスを受けると迷うことなく3Pシュート!

しかしシュートは無情にも外れ試合終了。

Bリーグ初得点とはなりませんでしたが、夢の第一歩を踏み出しました。

前田選手デ「ずっとBリーグという夢の舞台をいちブースターとして見てきたので、緊張したんですけど楽しかったです」

Bリーグデビューの翌日、思い出が詰まった学び舎をまもなく巣立つ前田選手。

この日のホームルームでは担任からサプライズが。

学校の先生「前言ってた前田豹吾くんの(クラスメイトの歓声)タオルがこんな感じで出来ました」

前田選手の公式グッズが同級生たちに手渡されました。

そして高校生活をともに過ごした仲間たちから心強いエールが送られました。

前田選手「めっちゃ嬉しいです。試合に出た時もプロのコートに立ったという実感があったんですけど、タオルとか応援してくれる人たちを見るとまたさらに実感が沸いてきました」

「ゴー!グラウジーズ!」

多くの期待を背負って迎えた今月の山形戦。

これが大学進学前、トップチームに帯同する最後の試合です。

グラウジーズは序盤から試合を優位に進め大きくリードを広げます。

ベンチから静かに戦況を見守るなか試合終盤、チャンスが訪れました。

コートに立った前田選手はすかさず3Pシュート。

さらにドリブルからのレイアップ。

ためらうことなくシュートを打ち続けます。

チームの先輩たちも「なんとか初得点を!」と前田選手にボールを集めます。

そして会場全体も初得点を見届けようと声援を送り続けます。

惜しくもBリーグ初得点は生まれませんでしたが、2分12秒という限られた時間のなかで4本のシュートを放ち積極果敢にゴールを狙い続けた前田選手。

約1か月半にわたるトップチームでの活動が幕をおろしました。

前田選手「小さい頃から先輩方をテレビや会場で見てきてその選手たちと同じコートでプレーできたことはすごく貴重な経験になったので、経験を無駄にせず頑張りたいと思います。まずは大学でしっかりと結果を残して、それからまたこのグラウジーズに戻ってきて会場を盛り上げられる選手になりたいと思います」

かつて観客席から声援を送っていた一人の少年が時を経て、憧れの選手たちと同じコートに。

まるで夢のような時間を過ごした一方で無得点と悔しさも味わいました。

かけがえのない経験を手土産に新たなステージへ進む前田豹吾選手。

数年後、さらにたくましくなった姿でこのコートに戻ってきてくれるはずです。

記者「戻ってきたときにはどんなプレーを見せたいですか?」

前田選手「まずは宿題ということで得点から決めたいと思います」

最終更新日:2025年3月24日 11:00
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