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【5大会連続】柏崎市出身 パリオリンピック出場 セーリング・富澤慎選手 「形になるものを持って帰りたい」《新潟》

2024年7月26日 21:31
【5大会連続】柏崎市出身 パリオリンピック出場 セーリング・富澤慎選手 「形になるものを持って帰りたい」《新潟》

セーリングiQフォイル級、柏崎市出身の富澤慎選手39歳(7月12日の放送時点)。5大会目のオリンピックとなります。新しい種類の船で挑む今大会、ベテランの底力で最後の最後に出場権を獲得。パリオリンピックにかける思いを取材しました。

「楽しんできたい」

7月、オリンピック開幕まで1か月を切り開かれたセーリング連盟の記者会見。

セーリングiQフォイル級パリ五輪日本代表 富澤慎選手
「オリンピック本番に関しては今まで勝ったことのない格上の選手ばかりなので、普段通りのレースではなく、思い切ったレースをしてオリンピックを楽しんできたい」

後輩たちとトレーニング

柏崎市出身の富澤慎選手。

5大会目のオリンピックに向け、パリへ出国するギリギリまで神奈川の海で後輩たちとトレーニングに励んでいます。

高校生の頃から競技の道へ

富沢選手がウィンドサーフィンを始めたのは小学2年生の時、国体選手でもあった父、仁さんに教えてもらい乗り始めました。

その後、高校生の頃から本格的に競技の道へ進みます。

東京五輪まで4大会連続出場

2008年、初出場した北京オリンピックでは決勝レースに進出し10位に。

その後、国内では敵なしの状態で、東京オリンピックまで4大会連続でオリンピックに出場しました。

今回から走りが変わる

5大会目となるパリオリンピックからは船の種類がボートの底に水中翼がついたものに。

これまでの道具の走りがカーフェリーとすると、パリオリンピックから採用の道具はジェットフォイルのような走りになり、時速50キロから60キロでまるでエンジンがついているかのような走りになりました。

「パワーでねじ伏せられない」

富澤慎選手
「この(iQフォイル級の)パワーはすごいので、自分のパワーではねじ伏せられないんですよね。自分にあった、よく走ってくれる道具で乗らないと、そもそも走れない」

最終レースで決める

新しい道具で目指すパリオリンピックの選考大会はなかなか成績が出せずにいた富澤選手。

ウィンドサーフィン種目はパリオリンピックの日本の出場自体危ぶまれましたが、国枠をかけた最後の大会で富澤選手が優勝するという最高の形で出場枠を勝ち取りました。

富澤慎選手
「きっと無理だろうなという中で(出場権を)獲得できたのですごく嬉しかった」

息子は「すごいすごい」

オリンピック出場が決まると家族で集まり、お祝いをしたといいます。

富澤慎選手
「(家族は)喜んでいましたね、特に息子は一緒にウィンドサーフィンをやっているので、すごいすごいと言って。いいところは見せて、何かものにして帰ってこられたらすごく嬉しい」

「想像できなかった」

柏崎の実家を訪ねました。 富澤選手の父・仁さんです。長年、息子の挑戦を応援し続けてきましたが、競技を本格的に始めた頃は、ここまでオリンピックに出続けるとは思っていなかったといいます。

富澤選手の父・仁さん
「想像できなかったですね。昔の目標は、2008年の北京オリンピック出場と翌年の新潟国体で優勝しようというのが、そのぐらいの目標だったんですね、最初は。早いですね、あっという間ですね、20年もたっているんですけどね」

コーチと二人三脚でつかむ

富澤選手は、最終選考レースの半年ほど前から専属のコーチを付けて練習に励んできました。

所属するチームの中村健次コーチです。

選考レースまでの約半年間、ともに道具や走りの研究をしながら調整を行ってきました。

富澤慎選手
「日本で信頼するコーチを付けて、海外遠征で練習ではなくて、もっと深いところまで研究していこうというところまで振り切ってやっていたが、それが吉と出て今回結果に出たのではないかと思う」

富澤選手はパリオリンピックの切符は中村コーチと二人三脚でつかんだと話します。

トヨタ自動車東日本セーリングチーム 中村 健次 コーチ
「彼のポテンシャルはそもそも本当にあるので一緒にいろいろ確認したりとか、なんでうまくいかないかというのを話し合って、それを試して結果はどうだった……っていう、答え合わせをしていったと考えてもらっていいと思う。(パリ五輪のレースでは)全然あきらめていないというか追っかける立場は確かだが、しっかり準備をすれば結構同等に戦えると自分は思っている」

後輩から見た富澤選手とは

選考大会から帰国後、富澤選手は神奈川の海で後輩たちと練習に励んでいました。

一緒に練習する後輩の中には富澤選手より1まわり以上年下の選手も…。

後輩たちから見た富澤選手は?

工藤輝選手
「アスリートとしての強さというか日本で一番すごいというのは感じる」

池田健星選手
「なかなか国内トップの座を譲ってくれないしぶとい存在です。憧れの先輩であるけどライバルでもある、唯一無二の存在」

武田岳志選手
「神様じゃないが、本当にいるんだみたいな。何を聞いても包み隠さず教えてくれて、そんなすごい選手と練習ができているので全部吸収してやるみたいな気持ちでやらせてもらっている」

富澤選手は、後輩たちにすべてを伝え日本のレベルを高めたい思いがあります。

「形になるものを持って帰りたい」

富澤慎選手
「いつも応援ありがとうございます。5回目のオリンピックになりますが、最後は何か形になるものを持って帰ってきたいと思いますので応援よろしくお願いいたします。」

大ベテランのパリオリンピックの舞台での躍動が期待されます。


2024年7月12日「夕方ワイド新潟一番」放送より

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