「3度目の正直」トリニータJ1昇格へ 新チーム始動 決意を聞く【インタビュー全文】
今月8日、2024シーズンの大分トリニータが本格始動しました。
チームをJ3からJ1に押し上げた片野坂知宏氏を再び監督に迎えたことしのトリニータ。
練習開始前には、今月発生した能登半島地震の犠牲者に黙とうを捧げました。
詰めかけた800人のサポーターが見守る中、ランニングやストレッチなどで体を動かし調整していました。
今季、片野坂監督があげたのが「J1昇格、若手選手の成長、スタジアムを熱狂させる」という3つの目標。
2人の選手と監督にインタビューしました。
チーム在籍4年目、チームを引っ張るベテランの野村直輝選手に話を聞きました。
――ことし初練習、どうだった
きつかったです
――オフはどうたった
久々に長く休みをとれたので、いろいろなところにいってリフレッシュした。気持ち的には早く試合がしたいと思って去年の映像を見たりもした。そういった高ぶる気持ちがある中で、今週もゆっくりあげていけたら。
――新加入選手とは話したか
まだ挨拶程度ですけどかなり若くなったので、何かどうやって話ししたらいいかわからないこともある。これから時間かけていろんな話ができたらいいなと思います。
――久しぶりの片野坂監督の指導だが
戦術の引き出しが多い方のイメージもありますし、どういったものを僕たちに落とし込んでくれるのかがすごい楽しみ。
――片野坂監督の目標を聞いて、個人的な目標はあるか
自分たちがサッカーで皆さんを熱狂させるっていうところに繋がるミーティングをした。どういう戦術でやるかとかっていうのを明確に提示してくれた部分もあったので、そこに繋がる部分は僕はわかりやすかったなと思っています。
熱狂させられるように、体現できればと思っています。
個人的な数字は毎年、チームのためにとか大まかなことしか言ってなかったんですけど、改めて考えたときにやっぱり20点ぐらいには最低絡めるような活躍をしないとチームがJ1に上がれないと思ってるのでそこは自分に対して求めていきたいところ。
――ことしはチーム30周年になるが
30周年という節目だからといって、J1昇格っていう目標を追いかけるわけではないですけど、そういった節目を大切にしなきゃいけないと思ってますし、常に上を目指し続けて頑張り続けた結果がJ1昇格っていうものに繋がれば、最高だなと思います。そこに向けて僕のできることは全部やりたい。
――ファン・サポーターに向けて
コロナもだいぶ落ち着いて、皆さんと触れ合える機会がさらに増えると思いますし、皆さんの期待に応えられるように頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします。
トリニータユースから育った弓場将輝選手はこの日、練習場に1番乗りで登場。
プロ4年目の今シーズン、J1昇格へ「3度目の正直」と話します。
――ことし最初の練習、どうだった
新しい選手やコーチが入って、和気あいあいとコミュニケーションがとれたのかなっていうのは思ってます。
――オフはどう過ごしたか
午前中は暇なんでずっとグラウンドに来て佐藤丈晟とずっと動いてました。
2人とも大分県出身なので。
――オフには結婚発表。おめでとうございます。気持ちの面で変化は。
本当責任持って頑張っていこうっていう決断のもと発表しました。
――片野坂監督は、以前、解説の際に「弓場選手が成長している」とよく話していたが、何か話はしたか
特に何も言われてないですけど、お世話になった方にそういう形で褒めていただけるっていうのは嬉しいですし、期待されてる分、もっともっと成長していい姿を見せたいなっていうのは思っています。
――監督のサッカーへの期待は
ミーティングでこういうサッカーをしたいという提示をされて、もう僕は実行するというかやるだけなので、まず思いっきりプレーしていけばいいかなというのは思ってます。
――オフ期間、サポーターの中では弓場選手はどこかへ行くのではないかと不安の声も聞かれたが
僕自身、ステップアップしたいなっていう気持ちはありましたけど、しっかり活躍したいっていう思いでこういう決断をしました。
――監督の今年の目標を聞いて
若手の育成のところは、今まで梅さん(梅崎司選手)をはじめとして清武くん(現セレッソ大阪)だったり、岩田智輝くん(現セルティック)、世界に羽ばたいていっている中で、智輝くんぐらいから少し停滞してるのかなっていうのは、僕自身も含めてですけど、思っている。
世界へ羽ばたけていけるような環境をもう一度クラブが作ってくれるということで、しっかり鍛えられて、ことし1年頑張っていきたいなと思ってます。
スタジアムに向き合ってとこで言えば、僕はバチバチ熱い戦いするのが大好きなのでそういうとこで盛り上がっていただけたらいいなっていうのもあります。もちろん結果で、ファン・サポーターの方が熱狂していただけるような、そして笑ってスタジアムをあとにしていただけるようなことをしていきたいなと思ってます。
――個人の目標は
去年と全く変わらないんですけど、38試合全試合出場とゴール・アシストで10ポイント以上っていうのを取っていきたいなって自分の中で思ってます。
――最後にファン・サポーターに
今年こそ昇格します。3度目の正直です。
そして3年ぶりに大分へ戻ってきた片野坂監督です。
この日の練習後、コーチ陣とじっくりと話す姿が印象的でした。
――きょうの練習に800人も来たが
たくさんの方が見に来ていただいて、すごい期待を感じます。
選手もうフレッシュに楽しくやってくれて、いいスタートを切れたと思います。
これからだと思うが、選手たちも意欲的にしてくれたと思いますし、練習前にミーティングをして、ある程度戦い方っていうものを共有した中でコミュニケーションとりながらしっかりやってくれたと思います。
――選手たちにどういったことを大切にしてほしいか
練習ではやはり集中して自分のできることを最大限しっかりやってほしいですし、積み上げていってほしいと思います。それぞれの課題、個人的な課題もあると思うのでそれに取り組むこと。チームとして戦術がある中で、それをしっかりとすり合わせながらやっていくことが大事だと思う。
そして今シーズンのスローガン「三位一体」っていうところとことしは30周年。トリニータというクラブはいろんな方々の支えがあり、協力がありできている。そしてプロとプロのサッカー選手としてプロチームとして活動できているそういう周りの方々に対して、やはり我々はサッカーを通じて、活力になることが大事だっていうとこの部分の振る舞いです。
そういう意識があることで、プレーも最後まで諦めない姿勢であったり、ハードワークであったり、戦うっていうところは継続できると思いますし、自分やチームが苦しくなったときこそ、そこに立ち返ってやっていくことが、良い振る舞い・結果になるなるんじゃないかなと思う。
――改めてどういったことを取り組んでいきたいか教えてください。
まずは一体感持ってやること、選手同士コミュニケーションを取りながらすること。そして戦術がある中で、それを信じてやることが大事だと思います。その中で強度が必要になってきますし、クオリティ含めて、個人個人のレベルというものもやっぱり上げていかなければいけない。何より目標を達成するためにいろんなことを、最後まで継続してできるかというところが大事になるかなと思います。
――「おかえり」という声がたくさん聞かれたが
本当ありがたいいですよね。こういう寒い中お越しいただいて見ていただいて、すごく期待も感じますし、サポーターの方々の応援があって、我々頑張れるところがあります。
一緒に本当に目標に向かって、またサポートしていただきたいですし、その期待に応えられるフットボールをしっかりと表現したいと思います。
――サポーター・ファンに向けて
今シーズン30周年という節目の年に、また指揮をとらせていただくことに非常に感謝しています。期待に応えられる成果を上げれるように、今日から始まったトレーニングをしっかりと積み上げて、38試合、終わったときにみんなで喜び合えるように頑張っていきたいと思います。
練習もまた見に来ていただきたいですし、何よりドームに足を運んでもらって、声援でパワーをもらって一緒に戦ってほしいと思います。
今シーズンよろしくお願いします。