2年連続区間新記録などチーム力が充実 天童・東村山が20大会ぶりの優勝 山形県女子駅伝大会
ヤマザワカップ山形県女子駅伝競走大会が17日開かれ、天童・東村山が2003年の大会以来20大会ぶりの優勝を果たしました。天童・東村山が圧倒的な強さを見せたことしの大会、ランナーたちのドラマを振り返ります。
県内各地域の11チームが出場した大会は、上山市から山形市までの20.5キロを5人でつなぎ、競います。
各チームのエースランナーが揃う1区。天童・東村山チームの山形中央高校3年・本間香選手が圧倒する走りを見せます。
実況「スタート直後から天童・東村山 本間香が飛び出しました。後続との差をじりじりと広げています」
「残り400メートル。さらにスピードアップ、ギアを上げた。後続を大きく引き離し、天童・東村山 本間香が第1中継所トップで姿を現します」
本間選手は自身が持つ1区の 区間記録を12秒も更新し、2年連続で区間新記録を打ち立てました。
天童・東村山チーム山形中央高 3年本間香選手「ここまで記録更新できると思っていなかった。去年以上の走りができて良かったです」
1区で2位に1分近く差をつけた天童・東村山。2区はことし7回目の出場となる小岩レイラ選手。ペースを崩さない安定感のある走りが持ち味です。小岩選手は普段看護師として山形市内の病院に勤務する社会人ランナー。区間1位の「区間賞」を目標に練習を積んできました。
天童・東村山チーム小岩レイラ選手「チームの目標が優勝なので個人の目標を達成すれば優勝につながる。まもなく30歳だが自分もできるところまで続けていきたい」
実況「現在、先頭は天童・東村山小岩レイラです。力のある社会人ランナー。安定感抜群です。少ない時間質の高い練習を続けてきました。今持てる力全ての力を出し切ります」
1度も先頭を譲らない走りで3区へとたすきをつなぎ、目標の区間賞をつかみました。
天童・東村山チーム小岩レイラ選手「1位でたすきをもらったので、次の中学生が走りやすいように貯金を作るために必死に走りました。自分を支えてくれる人が多くて、きょうもいろんな人に応援してもらって本当に楽しかった」
続く3区と4区の中学生区間でもトップを維持した天童・東村山。そうした中、その差をじわじわと詰めてくるチームが。
実況「井上佳奈が現在猛追している。山形は3位まで上がっている前方の酒田・飽海を捉えている。すごいスピードだ、一気に抜き去った。山形単独2位に浮上」
「がむしゃらに追い上げている山形の細川です。差が縮まっている」
天童・東村山と山形の差は第4中継所通過時点で18秒差までに。山形が激しい追い上げを見せる中アンカー区間の最終5区。
実況「気持ちの戦いとなってきた。気迫を前面に出して、ゴールを目指します。先頭は天童・東村山本間栞」
天童・東村山のアンカーは1区を走った本間香選手の妹で山形中央高校1年の本間栞選手。山形の追い上げを許しませんでした。
実況「ゴールテープまで残り50メートルを切っています。本間栞いまフィニッシュ。天童・東村山20大会ぶり4回目の優勝を決めました」
天童・東村山チーム本間栞選手「去年、おととしと惜しいところで優勝を逃していたので、1位でゴールテープをきることができてよかった。支えてくれた方や応援してくれた方々に勇気や感謝を届けられる走りができてうれしい」
天童・東村山チーム 矢ノ目芳実監督「ようやく20大会ぶりに優勝することができた。優勝してみるとすごいことをやったと思っている」
20大会ぶり4回目の優勝を果たした天童・東村山。実力派の選手が揃い、チーム全体としての安定感や選手の効果的な起用などで優勝をつかみました。
一方、今回の大会は全体を通して中学生選手が将来の飛躍を感じさせる走りを見せ、来年以降の大会での活躍が期待されます。