43歳 2歳児の母 パリコレに出演! 秋田県湯沢市在住 杉浦美穂子さんの挑戦
現在フランスのパリで開かれているファッションブランドの新作発表会=パリコレ。そのランウェイに湯沢市の女性が立ちました。
43歳、一児の母がファッションモデルとして挑んだ初めての大舞台。奮闘する姿を追いました
フランスのパリで3日開幕したファッションブランドの新作発表会、パリコレクション、通称パリコレ。
その年のトレンドを左右するとも言われている世界最大規模のファッションショーにモデルとして参加したのが杉浦美穂子さんです。
この冬、深い雪に覆われた県南部の湯沢市。
仕事の関係で夫は仙台にいて、杉浦さんはいま、子どもと母親の3人で暮らしています。
■絵本を読む杉浦さん
「上手ですね~。これは誰?パーシー、ぱちぱちぱち~。上手じゃんわかるじゃん」
モデル活動のかたわら日々動きが活発になる2歳の長男の子育てに追われています。
湯沢市の高校を卒業後、東京の美容専門学校に進学した杉浦さん。学生時代、雑誌の読者モデルやブライダルショーでモデルとした活動していましたが、卒業後は地元に戻り美容院や飲食店で働いてきました。
もう一度モデルを目指したきっかけは偶然目にしたモデル募集のSNSの記事でした。
杉浦さん
「(モデルを)やれなかったってことに、もう一回絶対やってやるみたいな感じで、いま挑戦っていうかいろいろしてますけど、前回のオーディションでは落ちてるので、(パリコレ)行けたらすごいなって思ってたし。私でも40過ぎてもこういうことができるんだよっていうのを、みなさんに少しでも力に、勇気づけられたらいいなってすごい思います」
再開するとすぐにモデルの仕事が舞い込んだ杉浦さん。家を留守にするときには母親が孫の面倒を見てくれています。
■母純子さんと孫
「はい、みかんどうぞ。あ~ん、はい、おいしいね、おいしいね~」
美穂子さんの母純子さん
「最初はあ~え~まさか、子どもできてから母親なのにっていう気持ちあったんですけれども、がんばっている姿を見たら応援して、私がその間孫をしっかりみるのが私の役目だと思って、まずがんばれっていう気持ちで今はいます。」
着物をアレンジしたモード系ファッションブランドのモデルとして参加するパリコレ。
高さ10センチ以上あるハイヒールを履いてブレずに、軽快にウォーキングするためには、強い体幹が欠かせません。
パリコレへの参加が決まってからは毎日のように地元のジムに通い、筋力トレーニングに励んでいます。
「わーーきついね。OK!OK!わーーできた。いいとこです.そこは締めておきたい」
同じジムの利用者も杉浦さんの挑戦を応援してくれています。
40代で再び歩みはじめたファッションモデルの道。
杉浦さんが所属するモデル事務所は仙台市にあります。
パリコレまで一週間を切ったこの日、杉浦さんは所属事務所の社長の松橋穂波さんの指導のもと、ウォーキングの最終レッスンに臨みました。
社長を務めながら現役モデルとして、去年パリコレの舞台に立った松橋さん。足の動きから身に着ける衣装に合わせた雰囲気づくりまで細かくアドバイスを送り続けます。
松橋さん
「歩き⇒足の運びはだいぶきれいになったので。あとやっぱりランウェイトップで目線が下がるのもかっこ悪いんだけど、戻るときに目線下がるのもかっこ悪い」
モデルの活動を再開してまだ1年ほど。世界最高峰の舞台を前に杉浦さんつい本音がこぼれます。
杉浦さん「大丈夫ですか?」松橋さん「いける?いける!?」
杉浦さん「え~~~大丈夫かな~。」松橋さん「大丈夫!」
杉浦さん「まじ時間ないっすね、は~~」
筋トレと練習の日々はフランスに渡る直前まで続きました。
わずか1分ほどのあっという間の晴れ舞台でしたが、世界各国のモデルが集うパリコレで堂々とランウェイを歩きその大役を果たしました。
杉浦美穂子さん
「無事にパリコレ終わりました。みなさん応援ありがとうございました。いい経験です。次も挑戦したいなと思います」
43歳で初めて世界最大規模のファッションショーパリコレに挑んだ杉浦さん。
湯沢市を拠点に世界へ羽ばたく挑戦はこれからも続きます。