非常用発電機を整備 災害時の事業継続に備え 9月は防災月間
9月は防災月間。災害が頻発する中、福井県内では緊急時に事業を継続するための“備え”が進んでいます。
先月日本列島を迷走した台風10号。九州では最大で約25万世帯あまりが停電に見舞われました。
40代男性
「停電が一番怖い。今はなんでも電気を使って動かすものが多いので、普段普通に使えているものが使えなくなる怖さはある」
10代女性
「自分の家はオール電化なので全部とまる」
20代男性
「スマホの充電もできなくなるので、すぐ復旧してくれたら良いが、しばらく続く感じだと連絡取れなくなって困る」
全国で地震や水害への危機感が高まる中、県内でも緊急時に事業を継続するための“備え”が進んでいます。
こころの森病院 八田和律事務長
「こちらが当院のデイーゼル自家発電の機械。72時間連続稼働可能なデイーゼル型の自家発電機。病院の1階から3階まで、全館の赤いコンセントパネルに対して電力供給を行う」
福井市内の医療機関が導入している発電機は、照明やエアコンといったライフラインはもちろん、医療機器や電子カルテにも電気を供給します。
看護師
「精神科なので、心に余裕がない人もいる。電気が消えただけで落ち着かなくなったりとか、状態が悪化してしまう患者もいる」
また、この病院では病棟ごとに充電式のポータブル電源も用意しています。
こちらは福井市内の特別養護老人ホーム。ここでも、非常用電源の重要性は変わりません。
介護士
「体が不自由な人とか大勢いるので、停電した時に吸引器だったり、エアマットという空気で膨らますベッドだったり、電気がしっかり確保されているのは安心につながる」
ここで去年導入したのが、LPガスで動く非常用発電機です。
特別養護老人ホーム 高雄苑 内田嘉昭理事長
「非常災害時は、ガソリンよりLPガスの方が運搬に適しているので、燃料を確保しやすい」
東日本大震災をきっかけに広まったLPガスの発電機。燃料代は高いものの、燃料の劣化を気にする必要がないのがメリットです。
北陸電気保安協会 宮地雄一さん
「地震や台風など災害による停電時の電源確保の必要性は高まっている。事業所だけでなく、家庭でもこの防災月間に、もしもの時の備えを検討してほしい」
年々激しさを増す災害から命を守るために、身の回りの備えが十分かどうか、改めて見直したいものです。