日本の「伝統的酒造り」がユネスコの「無形文化遺産」に登録 県内の蔵元や酒店から喜びの声
日本の「伝統的酒造り」が5日、ユネスコの「無形文化遺産」に登録されることが決まりました。福井の酒を全国そして世界へ。今回の決定を受けて県内の蔵元や酒店からは喜びの声が上がっています。
南米パラグアイで開催されているユネスコ政府間委員会は、日本酒や焼酎泡盛などを造る技術である「伝統的酒造り」をユネスコの無形文化遺産に登録することを決めました。
多くの観光客が立ち寄る福井駅の酒店です。
■観光客
「飲み比べお願いします」
地酒の「立ち飲み」を楽しむ人が見られました。
■兵庫県から
「格別また美味しい米どころでもあるし、飲み比べでも足りないくらい もっと飲みたい」
新幹線開業で福井の地酒の認知度が高まる中、店では今回の決定がさらに魅力を広めるきっかけになればと期待しています。
■みずもと 飯田雄真専務
「県外からの観光客はすでに多く利用してもらっている中で、まだまだ海外インバウンドでの利用が少ない 国内外問わず、日本酒に興味を持って訪れてもらえるとうれしい」
一方、1806年創業の、永平寺町の老舗蔵元でも喜びの声が聞かれました。
■吉田酒造 吉田由香里社長
「ありがたいことだなと心から思っている やはり伝統的に何百年も引き継がれている そのことが日本国内のみならず、世界の人たちにも認めてもらえることはありがたい 将来に向けて残さなければいけないものと認められたから」
ここでは昔ながらの酒づくりはもちろん、去年海外向けの酒蔵を新たに設けました。
富裕層をターゲットに、地元産の酒米と水を使った日本酒を輸出・販売しています。
■吉田由香里社長
「海外用に今年6月から海外で発売した 甘いお酒で、苦味のない香りが良いものがいいなということで、海外の人の舌に合う酒は苦さを感じさせない酒だと工夫しながら作った」
長い年月をかけて守り継がれてきた日本の「伝統的酒造り」。
今回の決定をきっかけに、福井の地酒がこれまで以上に全国、そして世界に広がっていくことが期待されます。