【グップラ】九州初 家庭から出るプラゴミを新たな製品に再生 商品化目指す 北九州市
地球にいいこと・人にいいことを考える、Good For the Planet、略して「グップラ」です。家庭から出るプラスチックゴミを身近なプラスチック製品に再生させる北九州市の取り組みです。
■呼びかけ
「クリークを掃除する人はこちらをお持ちください。」
先週、北九州市内で行われたゴミ拾い活動。空き缶やペットボトルをはじめ、多くのプラスチックゴミが拾い集められていました。
■参加者
「落ちていますね。風で飛んで入ってくるのか、故意に捨てているのか。」
プラスチックをゴミとして捨てることなく、資源として循環させるリサイクルの動きが今、北九州市で加速しています。
こちらは、若松区にあるプラスチックのリサイクル工場です。北九州市と隣の直方市から集められたプラスチックゴミが山積みになっていました。
■ビートルエンジニアリング・西 勇人工場長
「1日だいたい35トンから45トンの間くらいですね。こちらに一括して搬入していただいている。」
この工場では、北九州市から委託され家庭から回収したプラゴミをリサイクルするための、中間処理を行っています。
プラゴミは大きく2つに分けられます。お菓子の袋や食品トレイなど主にプラマークがついた「容器包装プラ」と、バケツや歯ブラシ、クリアファイルなどの「製品プラ」です。
北九州市は2006年から容器包装プラの分別収集を始め、去年10月からはそれまで燃えるゴミとしていた製品プラも含めた一括回収をスタートさせました。
製品プラの回収は、おととし施行された法律で市町村の“努力義務”となっています。
集められたプラゴミは、若松区の工場で金属などの異物を取り除き、製品プラと容器包装プラに分けられます。
■西工場長
「弊社の施設で選別して、リサイクルに回していくということができます。」
この分別された製品プラを再び商品化する事業に、北九州市がこの4月から取り組んでいます。一体、どのようなものになるのでしょうか。
■川﨑直人記者
「製品プラスチックはこちらの機械を通り、このようにフレーク状にされていきます。」
細かくなった製品プラは、新たなプラスチック製品の原料になります。引き出しやハンガーなどに生まれ変わるのです。
まだ商品化には至っていませんが「地域で使ったものを地域で循環していきたい」という狙いがあります。
製品プラの再商品化では年間およそ6600トンの二酸化炭素削減が見込まれ、北九州市は九州で初めて国からの認定を受けました。
■西工場長
「今まで捨てていたものが製品に生まれ変わるのを見ていると、地球の環境にとってもそうですし、メリットといいますか有意義なことだと思いますので、これからもぜひご協力をお願いしたいと思います。」
家庭で出たプラゴミを地域で循環利用する。九州初の地球に優しい取り組みです。
北九州市の取り組みをご紹介しましたが、福岡市にも動きがあります。現在、福岡市はプラスチック類を燃えるゴミとして回収していますが、早ければ再来年度にもプラスチックの一括回収を始める予定です。さらに同じタイミングで、プラゴミの再商品化事業もスタートさせたいとしています。