【速報】国内最古級か「謎のエリア」で青銅器鋳造遺物を発見 佐賀・吉野ヶ里遺跡
速報です。佐賀県が発掘調査を行っている吉野ヶ里(よしのがり)遺跡の「謎のエリア」と呼ばれる場所で、国内最古級とみられる青銅器鋳造遺物が新たに発見されました。
これは、佐賀県の文化財保護・活用室の白木原宜室長が4日午後1時すぎから会見を開き、発表したものです。
銅剣・銅矛の鋳型と、銅剣の鋳型、青銅器を鋳造するときに使う取瓶(とりべ)または坩堝(るつぼ)とみられる土製の容器、計3点が、9月と10月に見つかりました。
いずれも弥生時代中期前半、紀元前2世紀ごろのものとみられるということです。
この発見で、吉野ヶ里遺跡が当時の最先端技術である青銅器鋳造技術を取り入れた遺跡の一つであることが改めて確認されたとしています。
また、銅剣・銅矛の鋳型は蛇紋岩(じょうもんがん)が使われていて、蛇紋岩製の鋳型の出土は吉野ヶ里遺跡では初めてです。当時、青銅器鋳造の先進地だった朝鮮半島ではほとんどの鋳型が滑石(かっせき)製で、これに近い蛇紋岩を求めた可能性があるとしています。
3つの出土品は12月7日から22日まで、吉野ヶ里遺跡の展示室で公開されるということです。観覧は無料ですが、入園料が必要です。
吉野ヶ里遺跡では、これまで一度も発掘調査をしていなかった「謎のエリア」と呼ばれる場所で去年から発掘調査が始まり、弥生時代後期の有力者のものとみられる墓も見つかっています。