「対話」重ね更生を目指す 熊本刑務所が熊大大学院教授と共同研究の協定
来年6月に刑法が改正されるのを前に、熊本刑務所は受刑者の更生に向け熊本大学大学院の教授と共同研究を行うことになり、23日、協定を結びました。
23日は、熊本刑務所と熊本大学大学院の矢原隆行教授が協定書を交わしました。
来年6月の刑法の改正では、新たに「拘禁刑」が創設されます。拘禁刑は、工場での作業など刑務作業を伴う懲役刑と、刑務作業を義務付けない禁錮刑をあわせたもので、更生に向け受刑者の特性に応じた指導を行うことになります。
今回の協定では、熊本刑務所の刑務官が行っている受刑者との「対話」を重ねて更生を目指す過程について、矢原教授から指導を受けながら、ともに取り組むとしています。
■熊本大学大学院人文社会科学研究部 矢原隆行教授
「話したい人が話したいことを話す。話を聞いていく中で自分の考えが深まっていく」
「対話」を重視する取り組みは、おととし、名古屋刑務所の職員が受刑者に対して暴行を加えていた問題などを受けて、全国の刑務所で順次、導入されています。
■熊本刑務所 大坪誠所長
「今回の共同研究によって熊本刑務所の取り組みがモデルケースとなって、全国の刑事施設に良い影響を及ぼすことが出来たら」
共同研究は5年間行われ、その効果を検証するということです。