富山市の高齢者住宅で11人食中毒・1人死亡 入善のラーメンまつりでも食中毒 富山県がノロウイルス注意報
富山市はきょう、市内のサービス付き高齢者向け住宅で集団食中毒が発生し、1人が嘔吐物を詰まらせて死亡したと発表しました。
食中毒が相次いで発生していて県はきょうノロウイルス食中毒注意報を出しました。
集団食中毒が発生したのは富山市のサービス付き高齢者向け住宅「ホクサン上轡田」です。
富山市保健所と施設の管理者によりますと、今月22日午後3時ごろからおととい昼ごろにかけて利用者が嘔吐したため、職員が保健所に連絡しました。
利用者21人のうち80代から90代の男女11人に嘔吐の症状がみられ、そのうち、80代の男性が吐いたものを詰まらせて窒息し、死亡しました。
そのほかの10人は、現在は快方に向かっているということです。
嘔吐した利用者のうち、少なくとも5人の便からノロウイルスGⅡが検出されました。
また、施設で調理に関わった職員1人の便からもノロウイルスが検出されていて、今月21日の朝食か昼食に、ウイルスが付着していたことが原因とみられています。
一方、入善町で先週末に開かれた食のイベントで少なくとも17人が食中毒の症状を訴えているときょう県が発表しました。
「蒸したカキ」を食べたことが原因とみられ、ノロウイルスによるものとみられます。
下痢やおう吐、腹痛などの症状を訴えているのは、9つのグループの10歳未満から40代の男女あわせて17人です。
患者は全員が先週末に開かれた「入善ラーメンまつり」で提供された蒸しカキを食べていました。
新川厚生センターは、イベントの主催者である合同会社善商に対し、再発防止の指導を行うとともに、調理従事者の体調管理などを指導しました。
今年、県内ではノロウイルスによるとみられる食中毒がこれで4件発生し、患者は387人に上っています。
このため県はきょう今シーズン初の「ノロウイルス食中毒注意報」を出しました。
期間はきょうから来月10日までの2週間で、食中毒の予防を呼びかけます。