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<”別れ”惜しむ>宮城の魅力を発信するアンテナショップ 東京・池袋の店舗が”閉店”

2024年12月16日 19:16
<”別れ”惜しむ>宮城の魅力を発信するアンテナショップ 東京・池袋の店舗が”閉店”

東京・池袋で宮城の魅力を発信し続けたアンテナショップが、19年の歴史に区切りをつけた。

竹中弘記者リポート
「JR池袋駅の東口から歩いて2分ほどの好立地にあるアンテナショップ。閉店するきょう、多くの方が訪れています」

店頭)20年間のご愛顧、誠にありがとうございます。宮城ふるさとプラザ、池袋での営業が本日6時で終了でございます。はいどうぞ、ご利用ください

15日に最終日を迎えた、東京・池袋にある「宮城ふるさとプラザ」。

2005年に宮城県が設けたこの店には、牛タンや笹かまをはじめ宮城の特産品がおよそ1300点。

多い時は年間70万人、19年間でのべ1370万人の利用客でにぎわったこの場所だが、県は高額なテナント料などを理由に閉店を決め、店舗ではない形で宮城県の特産品をPRする方向に舵を切った。

訪れた人( 岩手出身)
「ホヤぼーや、ホヤぼーやグッズ。4種買いました。ここと仙台でしか買えないものもあるので…」

訪れた人(仙台出身)
「娘から『最終だよ』という連絡が来て、ちょっと慌てて来ました。(閉店は)がっかりですね。池袋にずっと長くあったので、『ちょっと行ってみよう』とか『これ食べたいな』と思うと来られたので、故郷が遠くなったような気がして寂しいです」

20年近くにわたって、売り場に立ってきた大蔵国孝さん。
閉店が決まってなお、多くの人が訪れる姿に、この場所の存在の大きさを実感していた。

大蔵国孝さん
「正直、閉店してしまうという報道が最初に出たときは、残念とか悔しいという思いがすごくあったんですけれど、今では逆に皆様の思いにちゃんと応えていかないといけないという責任感を感じています」

宮城にゆかりのある人も、そうでない人もー。
客足が途切れることがなかった最終営業日。

15日午後6時、その時が訪れた。

宮城ふるさとプラザ・大蔵国孝店長)2005年7月の開店以来、およそ20年間にわたる皆様のご愛顧に心より感謝申し上げます。私たちスタッフ一同、心を込めて宮城の魅力を今後もお伝えし、宮城のご出身の方々の心のよりどころとなれるようこれからも頑張って参ります。ありがとうございました

池袋に刻まれた19年の歴史に幕が下ろされた。

店員)ありがとうございました

県が店舗での存続を選ばなかった一方、首都圏での営業を望む利用者の声。

運営してきた県の物産振興協会は、来年1月頃から期間限定の仮設店舗を開くことを決めた。

県からの資金援助を頼ることができない中、クラウドファンディングという形で、次の本店舗に向けた支援を募っている。

宮城ふるさとプラザ・大蔵国孝店長
「これからも宮城県産品、宮城ふるさとプラザを、応援していただければと思います」

19年にわたり、一定の役割を果たしてきた「宮城ふるさとプラザ」。

区切りがつけられた今、宮城の魅力をどのように発信していくか、模索する日々が続くー。

最終更新日:2024年12月17日 10:21