盆の入り 県内の墓地でも故人しのぶ姿《長崎》
盆の入りの13日、県内の墓地では朝から先祖の供養に訪れる人の姿が見られました。
核家族化や少子高齢化、さらにコロナ禍を経て、墓参りの光景にも変化がみられるようです。
ほとんどの地点で気温が30℃を超える厳しい暑さの中、盆の入りを迎えた県内。
(女性)
「昼になったら暑くて来られないので、朝来たけれど暑い」
長崎市寺町周辺の墓地には、朝から多くの家族連れが訪れ故人をしのぶ姿が見られました。
(女性)
「私の祖母と祖父。(祖母は)色が白くて、すごく若くて、きれいなおばあさんでした」
(男性)
「亡くなっているという感じじゃない。もう違う世界で生きているという感覚。特別に話はしないが、気持ちで」
三世代で訪れた家族は周りをきれいに掃除した後、花や線香を供え、一緒に手を合わせました。
(男性)
「こういう場所を孫にも見せて、ご先祖様への感謝を少しでも感じてもらえたら」
一方、核家族化や少子高齢化でお盆の光景も少しずつ変わってきているようで…。
(男性)
「以前は結構にぎわっていたが、少しずつお墓も少なくなって、人の数も以前より少なくなったかな」
(男性)
「(以前は)あちこちで爆竹や矢火矢の音がしていた」
それでも先祖や故人をしのぶ気持ちは若い世代にも引き継がれています。
(中学2年生)
「掃除して、きれいになったら気持ちがすっきりする。(先祖に)会いたかったなと思いながら、手を合わせている」
15日には、長崎のお盆の伝統行事、「精霊流し」が行われ、爆竹と鐘の音がまちに鳴り響きます。
また、五島市では、お盆の伝統行事「チャンココ」が始まりました。
法被に、ワラで編んだ腰みの、花笠を被った一行が鉦と太鼓の音を響かせながら先祖の御霊を鎮めます。
800年以上の歴史があり県の無形民俗文化財に指定されているチャンココ。
現在、市内12の地区の青年団が、伝統を受け継いでいて、そのうちの一つ、下崎山青年団は13日、初盆を迎えた家や墓などおよそ50件を回ったということです。
チャンココは、お盆の3日間行われます。