国際クルーズ客「数年したら倍になるはず」ビジネスチャンス獲得へ観光事業者が国際ターミナル視察《長崎》
コロナ禍を経て回復傾向が続くインバウンド需要を取り込み、ビジネスチャンスの獲得につなげます。
クルーズ客向けの物品の販売などに関心のある観光事業者が、長崎市の松が枝国際ターミナルを視察しました。
12日午前、長崎港にやってきたのは、約17万トンの大型クルーズ船「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」。
上海発着のツアーで、主に中国からの観光客を乗せています。
クルーズ客を迎え入れる「海の玄関口」となっているのが、長崎市の松が枝国際ターミナルです。
(長崎国際観光コンベンション協会 森永亜由美主任)
「長崎港はクルーズ港の中でも、外国船が特に多い」
視察には、飲食店や土産物店などを営む長崎市の事業者21人が参加。
長崎国際観光コンベンション協会の担当者が、ターミナル内の物販ブースの状況やクルーズ客の動向などを説明しました。
(長崎国際観光コンベンション協会 森永亜由美主任)
「きょうみたいなアジア系の船だと食べ物、お菓子とかが多い。一方で欧米系の船の場合は着物とか和風の小物、扇子とか箸とか人形とかを出している事業者が多い」
コロナ禍によって、3年間受け入れが停止されていた国際クルーズ船。
去年3月の再開後、入港する船は順調に増えていて、今年、長崎港には去年より50隻ほど多い約150隻の寄港が予定されています。
クルーズ客の増加に伴い、ターミナルの物販ブースへの出店を検討する事業者が増えていることから、コンベンション協会が今回の視察を企画。
参加者たちはすでに出店している事業者に話を聞くなどして、物販ブースの詳しい状況を確認していました。
(参加した観光事業者)
「船の種類によって商品は変えている?」
(出店者)
「変えている。そうしないとここでは通用しない」
(着物店)
「客層とかアジア系、欧米系ですごく違ってくるというのはよく分かった。それで、(出店するか)選んだほうがいいかなと思った」
(長崎国際観光コンベンション協会 森永亜由美主任)
「今でもすでに街中で外国人客を見かけることが多いと思うが、数年したら倍になるはずで、大きなビジネスチャンスになる。ここを起点にして、街を周遊してもらい、満足度を高めていくことが必要」
コンベンション協会は、今後、市内の観光情報をWEB上の地図に表示する「デジタルマップ」の作成も検討していて、クルーズ客の周遊にもつなげげたいとしています。