北朝鮮工作船と銃撃船も経験 巡視船あまみが解役式 地球15.6周分を航海《長崎》
佐世保海上保安部の「巡視船あまみ」がきょう引退を迎え、解役式が行われました。
2001年の北朝鮮の工作船事件に対応した船で、船内には銃弾の痕も残っています。
9日、引退を迎えたのは、佐世保海上保安部所属の「巡視船あまみ」です。
就役中の海難出動件数は330件、救助人員は118人で、航海した距離は地球およそ15.6周分に相当します。
佐世保海上保安部 井上 昭典 部長
「最大の功績は平成13年12月に発生した九州南西海域における工作船事案への対応。船橋や船体に被弾し、甚大な被害を負い、また乗組員3人が負傷したが毅然と対応した」
2001年12月、九州の南西海域で北朝鮮の工作船と海上保安庁の巡視船が壮絶な銃撃戦となった事件。
当時、名瀬海上保安部に所属していた「あまみ」は、100発を超える銃撃を受け対応。
乗組員3人が負傷しました。
船内に常備されている冊子などには銃弾の痕が残っています。
建造から31年が経過し、老朽化が進んでいることから引退が決まり、解役式では、船体に書かれた番号が白いペンキで消されました。
巡視船あまみ
野澤 貴典船長
「最前線で活躍したというところ、また1つの歴史大きな、日本の安全安心に関わる。最後にお疲れさまでしたと声を大にして言いたい」
後継として、唐津海上保安部の「巡視船まつうら」が13日に配備される予定です。