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SNSで話題!?「恋山形駅」 鳥取の山奥にあるピンク色の駅 この駅に込められた『人よ来い!』の願いは国内だけでなく海外の人もひきつける 鳥取県智頭町

2024年11月2日 6:44
SNSで話題!?「恋山形駅」 鳥取の山奥にあるピンク色の駅 この駅に込められた『人よ来い!』の願いは国内だけでなく海外の人もひきつける 鳥取県智頭町

■『なんだこの駅 気持ちわりぃ・・・』ある投稿が話題に

兵庫県上郡町から鳥取県智頭町を結ぶ鉄道、智頭急行。地域の足として愛され、今年12月には、開業から30年の節目を迎えることになります。そんな中、今SNSで話題を呼んでいるのが、こちらのピンクの駅ー。

『なんだこの駅、きもちわりい』

タレントが写真と共にポストした投稿が波紋を呼びました。

これを受け、智頭急行はー。

智頭急行株式会社 坂本克之 総務部長
「私の知り合いからも『なんかえらいことになってるな』というのはよく言われました。こんな駅があるんだというのも初めて知って、見に来られる方がいらっしゃったり、来たことはあるけど再確認で来られる方もいらっしゃるみたいなので、あの投稿以降は訪問が増えていると思います」

更に、鳥取県の平井知事も9月の鳥取県議会でこの投稿について取り上げました。

鳥取県 平井伸治 知事
「鳥取県は基本は炎上商法でやっておりますので、そういう意味では、まんまと引っ掛かったなというところであります。地元の人の「来い!山形」と来てください!という思いが、あのピンク色に中に実は入っているということだと思います。我々なりの『地域ピン興(振興)』でございまして、ピンクで売り出すというやり方をぜひご理解いただきたいと思います」

おなじみのダジャレを交えながら『まんまと引っ掛かったな』と笑いに変え、ピンク色に込められた住民の思いも話しました。

当初「因幡山形」という駅名になる予定だった恋山形駅。しかし、地元の人のアイデアを元に「人を呼ぶ『来い』」と「恋」の意味をかけて「恋山形駅」という名前に。"恋が叶う「恋の駅」"としてアピールし、2013年に駅舎やフェンス、ベンチなどをピンク色に塗装しました。

SNSでの騒動が影響したのか、10月26日(土)、恋山形駅にはぞくぞくと観光客が訪れていました。

観光客
「テレビで見たことあります。かわいい」
子ども
「かわいい 乗りたい」
観光客
「可愛けりゃいいんじゃないかなって」

Q.気持ち悪い? 
子ども(首を振る)

観光客
「田舎の緑の中にいきなりピンクがあってすごいなと…」
観光客
「いいんじゃないですか、地域が活性化して」

更にウェディングフォトを撮影しに来た、台湾人のカップルの姿が。ピンクの駅舎をバックに次々とシャッターを切っていきます。撮影地を決めたという、カメラマンはー。

台湾のカメラマン
「いつもグーグルマップからスポットを探しているんですけど、たまたま駅の名前がちょっと特殊でチェック入れてみてみたらピンクだ!と。それで見つけたんです」

マップで発見した『恋山形駅』という名前から興味を持ち
検索したところ、ピンク色の駅が出てきて驚いたといいます。

台湾のカメラマン
「素敵なスポット。ここで撮ったら、中々ない作品ができるんじゃないかと思って選びました」

ピンク色の奇抜さが目を引く一方で、確実に観光スポットとして、にぎわいを呼び込んでいる恋山形駅。そんな中、この騒ぎに乗じて鳥取県と智頭急行が共同で実施する、SNSのキャンペーン「恋山形駅応援プロジェクト」が始まりました。

11月4日までの期間中、ハッシュタグ「#恋山形駅」を付けて、SNSに写真と応援コメントを投稿した人先着200人に、恋山形駅キーホルダーを進呈するというもの。

智頭急行株式会社 坂本克之総務部長
「炎上商売というわけじゃないんですけど、それに便乗して。ぜひこの機会につぶやいて応援していただければと思います」

期間中に恋山形駅を訪れ、このSNSキャンペーンを知ったこちらのカップル。名古屋から訪れたといいます。

名古屋から訪れたカップル
「まだ結婚してないんですけど、もうそろそろ・・・みたいな」
「もう多分5年前ぐらいから知っていて、その時に来たいなと思っていたんですけど、名古屋からなので遠くて…。念願叶いました」

5年前からインスタグラムで知っていた恋山形駅に来るのが夢だったという2人。さっそく写真を撮影し、SNSにアップします。そしてー。

駅員
「こちらのキーホルダーになります」

名古屋から訪れたカップルの女性
「かわいい~!」

有人駅である智頭駅の駅員にインスタグラムの投稿を見せて、キーホルダーをゲット。この駅名看板を模したハートのキーホルダーは、恋山形駅の自販機で500円で販売しているものと同じです。

名古屋から訪れたカップル
「すごくかわいいなって思いました。凝ってる」
「マニアにはたまらないだろうね」

おそろいのキーホルダーに思わず笑みがこぼれる2人。そんな初々しい雰囲気に、智頭急行の坂本さんもたまらずー。

智頭急行株式会社 坂本克之総務部長
「もうキュンキュンですね。もう素晴らしい。是非その新鮮な感じをね、続けていただいて」

名古屋から訪れたカップル
「このキーホルダーがあるので大丈夫です!けんかしたらこの時のことを思い出します」

智頭急行は折しも今年開業30周年。11月4日には、鉄道好きの人気お笑いタレントによるトークショーや
人気アイドルグループ・STU48 によるパフォーマンスショーが行われる、智頭急行開業30周年大感謝祭も開催します。

智頭急行株式会社 坂本克之 総務部長
「地元の多くの方がこの鉄道を何とか走らせようと、熱意をもって列車が走るようになりました。その熱意を引き続きわれわれが引き継いでいって、是非地元の皆さまの足として愛される会社になっていきたいなと思っています」

『人が来るように』と願いを込めて塗った目を惹くピンク色の駅は、今日も鳥取の山奥で人が来るのを“こい”願っています。

最終更新日:2024年11月2日 6:44