JR四国×JALの観光ツアーでおもてなし!ハワイの有名シェフがマダイに感激!南予の魅力、世界に届け
人やモノの動きが活発になる中、観光や食材など地域資源を積極的に発信しようという動きもまた活発化しています。
今回注目するのは、南予の活性化に向けての情報発信。発信の先は「世界」です。
JR松山駅から大洲駅に向け出発した、観光列車「伊予灘ものがたり」。多くの人に、愛媛の魅力を伝えるために走っていますが、この日の運行は少し違っていました。
直行便の運航再開へ JALのCAが台湾語で対応する「伊予灘ものがたり」
JALふるさとアドバイザー イェリナさん:
「(台湾語で発車のアナウンス)」
台湾出身のイェリナさん。日本航空の客室乗務員で、JALのふるさとアンバサダーを勤めています。
「海外からのお客様を受け入れるための環境調査や海外に向けた日本の魅力発信に取り組んでいます」
愛媛では来月、台湾と松山との直行便が運航を再開します。台湾からのインバウンド獲得に向け、日本航空はJR四国や大洲市などと一緒にモニターツアーを企画しました。
今回のツアーは…
日本航空松山支店 安部博史支店長:
「愛媛県に2泊以上滞在する目的でプレミアムでおもてなしを体感できる。そんな新しいコンテンツを持った商品を作りました」
乗客の中には台湾の旅行会社に勤める3人の姿も。
台湾から参加 旅行会社の女性:
「すごくおいしい。海もきれいです」
豪華な食事や伊予灘の絶景はこの列車の最大の武器です。
JR四国営業部 上田純子誘客戦略室長:
「1名でも多くの海外からのお客様をお迎えしたいと思っておりますのでJALさまが今回こうして高品質のツアーを企画それから今後に向けて取り組んでいただけていることは 非常にありがたく受け止めています」
大洲城では城主気分を味わう特別な体験も
その後一行は大洲市内を観光。
大洲城では…プレミアムなおもてなし、大洲城主の気分を体験。
台湾からのみなさんもこれには!
台湾から参加:
「自分も城主になったような気分で、丁寧に迎えられるのはとても特別な気持ちになります。列車と大洲城をプラスしたらいいツアーになると思います」
地方の魅力を海外に発信する今回の取り組み。東京や京都などでオーバーツーリズムが問題となる中、地方への人の流れを作り出す一つの取り組み。
イェリナさん:
「(愛媛は)海とか川とかいろいろな景色があって素敵です。これから台湾の方々を迎えるように愛媛の情報発信もしていきたいと思います」
ハワイの有名シェフたちをマダイ養殖場に招待
宇和島市のマダイ養殖場に現れたのは、ハワイからやってきたみなさん。
日本貿易振興機構「ジェトロ」が招きました。県産魚のおいしさや魅力を知ってもらうことで、ハワイでの販路拡大を目指します。
宇和島プロジェクト 西島百合子さん:
「きょうはみなさんに実際の現場。観光地化されてない現場っていうところを見てもらおうかなと思っています」
招かれた14人の内の一人、ロイ・ヤマグチさんはハワイだけでレストランを10店舗経営するハワイ料理界の重鎮です。
ロイさん:
「ベリーナイス!エクセレント」
ロイさんが釣り上げたのはカンキツの皮をエサに混ぜて育てている「みかん鯛」。
西島さん:
「このミカンの皮にリモネンという成分が含まれていてそれが魚の生臭さを軽減してくれています」
ロイさん:
「年中、生のオレンジはないから冷凍するんですか?」
西島さん:
「そうです。冬に冷凍して冷凍したものを使ってますね」
アジア系が人口の4割を占め日本の食文化になじみ深いハワイへ
ハワイ州は人口(145万人)のおよそ4割がアジア系の人種で、日本の食文化になじみが深い土地です。
さらに日本から年間1000万人が観光に訪れているところに目を付け、愛媛の水産物を売り込もうというのです。
中田水産 中田力夫社長:
「(期待は)ありますよねハワイとかアメリカなんかだったらすごい物価も高くていっぱい評価してくれそうなんで、どんどん海外の方に輸出してハワイの皆さんにも食べていただきたいです」
シェフたちのアイデア光る!マダイがハワイ料理に
ところ変わってここは宇和島水産高校。養殖業者が自慢の魚を持ち込みました。
ヨンキュウ 山口博規取締役:
「ブリフィーレです。脂が乗っているし歯ごたえもあっておいしいと。なおかつ今が1番旬でおいしい 時期なのでそこをぜひ味わっていただきたいな」
ロイさん:
「アメリカでハマチっていう名前がね」
山口さん:
「ハウマッチ(How much?)イッツジョーク」
ロイさん:
「ぼくはねブリ好きなんですよ」
ハワイのシェフたちにも好評のようです。
ロイさん:
「(脂が)たくさんのってちょっと甘みもあったりして、すごいおいしい」
ジェトロ 愛媛貿易情報センター 福島美夏所長:
「(愛媛の魚は)もう絶対受けますね。大感激してましたし、今ものすごいモチベーションを持ってそれぞれの食材、タイとブリとマグロ。シェフたちが想像力を発揮して作ってくれてます」
この日のクライマックスは、ハワイの有名シェフによる宇和島産養殖魚の料理実演。
ブリは県産のかんきつと柚子胡椒のソースを合わせたマリネに。
マグロはかんきつとチリソースのユッケ風と、中とろのタタキ。
マダイはお茶漬けと骨せんべい。
ロイさん:
「ハワイにこういうおいしい魚持ってこないと残念です」
宇和島プロジェクト 奥村悠さん:
「日本ではなかなか味わえないような日本の文化とハワイの文化を融合した、すてきなお料理にしていただいてとってもおいしかったです」
観光に水産物。世界へ向けて「南予」を売り込む取り組みが加速しています。