1万2534人がハタチの門出!振袖のトレンドは?13年越しに届いた思いに涙…“成人式今昔物語”
県内の多くの自治体で成人式や二十歳のつどいなど人生の門出を祝う式典が行われました。
‟新成人”たちが生まれた2003年から2004年と言うと…
「なんでだろう~」が流行語に…アテネオリンピックで北島康介選手の「チョー気持ちいい」発言が話題に。
愛媛では‟平成の大合併”で「四国中央市」や「久万高原町」などが誕生した年でもあります。
そんな時代に生まれた愛媛のハタチ。最新の振袖事情に…13年越しに届いた思いに、涙。
‟成人式今昔”を取材しました!
日曜日。松山市や今治市など県内12の市と町で成人式典が行われました。
男性:
「お久しぶりです」
恩師:
「頑張っとんやねえ、感動したよ」
男性:
「先生に会えて良かった」
嬉しい再会の6時間前。夜も明けきらぬ午前2時半から大忙しだったのは振袖の着付け会場です。
松山市のこちらの会場では、午前11時半までの8時間に実に160人の仕度を手がけます。ベテランスタッフ総勢27人でヘアメイクから着付けまでを次々と仕上げていきます。
着付け中の新成人:
「これ母ので。楽しみですね。息が…(笑)」
着付け師 藤節子さん:
「ああ可愛い素晴らしいよ、頭上げなさい真っすぐ、そう。感謝するのよ、ご両親にね」
美しく仕上がった‟姫”たちを最終チェックするのは、成人式の着付けを担当して23年。着付け師の藤節子さんです。最近の振袖のトレンドは…?
藤節子さん:
「誰も着てない誰もしてない、何か変化があるものを求める時代になりつつあると思います。個性を出す」
20年前と今年の成人式から見るトレンドの移り変わり
ここで、2024・成人式今昔ウォッチ!
こちらは20年前、南海放送が取材した松山市石井地区での成人式の様子です。
女性たちの振袖の華やかさは今と変わらず、ですが選ばれる色に変化がありました。
振袖専門店のジョイフル恵利松山店によると、今年の色の人気ランキングは3位緑、2位は赤そして、1位が…
新成人:
「自分の中で、‟和風のドレス” というのをイメージしてコーディネートして」
新成人:
「被らんって言ったら白かなって 思って。人と被りたくないみたいな」
そう、「白」!
また、20年前は耳より上で結う人が多かった髪の毛は…耳より下の、低めの位置に。ポンポンと丸い毛束を作る玉ねぎヘアやダウンスタイルなど、アレンジが多様化。水引を使った髪飾りや髪の毛に金箔をつけるスタイルが人気です。
そして、会場の様子。20年前は、地面にたばこの吸い殻などのゴミが落ち、入口の看板には「酒気帯びの入場お断り」の注意書きがありましたが…
ゴミも注意書きも、なし。
「誓いのことば」のあとは…「アンコール」ではなく拍手が送られました。
共にコロナ禍の高校生活を経験 それぞれが夢に向かって
ところ変わって、おととい大洲市長浜町のふぐ料理店。
上田さん:
「成人おめでとうございます!それではかんぱーい!」
彼らは…長浜高校水族館部の卒業生です。
高校3年生の夏休みは、コロナの感染急拡大で観客を招いての一般公開が中止になる中、ライブ配信に挑戦。コロナに振り回されながらも、明るく前向きに後輩たちを引っ張っていました。
ハタチを記念して開いた同窓会には、5人が集結。この代の部長・上田さんは、現在、松山市の専門学校で社会福祉士を目指して勉強中です。
上田さん:
「クライアントの方と関わる上で その方の気持ちに寄り添った支援が大事だと思うので、その点では水族館でお客さんと関わったことが生かせる職業なので、スキルを磨きながら頑張っていきたいと思います」
仲間たちも…
春から愛媛大でスマホを研究 武田宗さん:
「地元の水産業をより盛り上げていけるような大人になりたいと思っております」
栄養士を目指して勉強中 坪田海唯さん:
「みんなそれぞれで頑張ってるんでよかったです」
「ハタチの我が子へ…」13年前の保護者から贈られたメッセージに涙
今回の成人式では13年越しに届いたメッセージも。
松山市・堀江地区の成人式。受付で新成人に手渡されたのは…?
男性:
「『自分から進んでお手伝いをしてくれる優しいあきくん、これからもあきひろに期待してるからね、お母さんより。』…ありがとう」
新成人がまだ7歳だった頃、保護者が13年後の、成人式を迎えた我が子に宛てて書いた手紙です。
成人式にあわせて親子の絆を再認識してもらおうと、地域の人たちが毎年行っていて、公民館で保管してきた手紙が今回初めて新成人に返されました。
堀江地区 新成人 来嶋香津羽さん:
「『ママの一番の願いは香津羽が自分の好きなこと、したいことをして幸せに過ごせているまで?だと思っています。ハタチになっても、まだまだ人生は長いけど、自分に責任を持って悔いのない人生になるように頑張ってね』」
母・恵美さん:
「成長してくれて、とても幸せです」
実行委員を務めた河端さんの手にも、母親からの手紙が。
河端さん:
「ええっと…ちょっと泣きそう。『今からの13年間たくさんの素敵な思い出ができているといいな』って…」
『20歳の愛海へ愛海はどんな大人になっているのかな?今仕事をしているのかな?学校に行っているのかな?ママはとても楽しみです。(中略)今日は2011年の3月14日です。今ね、東日本大震災で日本は大変な事になっています。 地震や津波でたくさんの人が亡くなってしまいました。愛海がこの手紙を読めているということは無事に生きているということ。それは決して当たり前のことではありません。(中略)愛海、ママのところに生まれてきてくれて本当にありがとう』
愛海さん(母へ):
「ずっと支えてくれて、味方になってくれて、ありがとうございます。これからもよろしくお願いします」
愛海さん:
「これから沢山の人に感謝されるような、沢山の人を 救っていけるような看護師になれるように頑張っていきたいです」
愛媛に生まれた、1万2534人のハタチ。
新成人たち:
「息子娘ができた時に、一緒に飲みにいけるような関係の親父になれたらいいかなと思います」
「周りの方への感謝を忘れず過ごしたいと思います」
「誰かに何か与えてあげられるような人になりたいなって思います」
「ここまで育ててもらったんで、ちょっとずつでも返せるくらい立派な大人になれたらと思ってます」
「体だけじゃなくて、いろんな意味で大きい男になれるように頑張ります」
「道路や橋などを作る仕事をしています。これからもしっかり働いて皆さんのお役に立てるように頑張りたいと思います」
「こんな見た目で介護してます。ハタチになったということで、責任感も重くなってきたんで、 当たり前のことができるような社会人になりたいと思います」
皆さん、おめでとうございます!