旭山…園長15年の坂東元さんが退任…人気動物園に育て上げたアイデアマンの思いとは
人気動物園の園長が退任しました。
動物の生き生きとした姿を伝える「行動展示」が人気の旭山動物園で、園長を務めた坂東元さんが2024年3月で退任しました。
人気動物園へ育てたアイデアマンの思いに迫ります。
透明な水中トンネルの周りを空を飛ぶように泳ぐペンギン。
その生態をSNSで生配信し解説しているのは、旭山動物園の坂東元さんです。
(旭山動物園 坂東元さん)「これ(トンネル)がないと避ける動きをしない、回り込むという動きにならない。こういう動きはあるようでなかった」
園長を務めて15年。
3月いっぱいでの退任が決まり、この日が園長として最後の勤務となりました。
旭山動物園といえば…
水に勢いよく飛び込むホッキョクグマなど、動物の生き生きとした姿を伝える「行動展示」が有名です。
坂東さんはその立ち上げにかかわってきました。
(旭山動物園 坂東元さん)「普遍的な動物の魅力や、持っているものを見てもらえる。施設の部分はある意味古くなったからではなく、常に新鮮に見ていただけていると思う」
獣医師だった坂東さんは、野生に近い形で動物が生活する姿を見せたいと試行錯誤を続けました。
そして、旭山動物園を年間130万人が訪れる人気スポットに導いたのです。
(旭山動物園 坂東元さん)「動物が自然に能力を使い楽しく過ごせるように。それをお客が見て楽しんでもらう。無理に動物を動かすんじゃなくて」
「伝えるのは、命」という言葉をテーマにした展示は、いまも昔も来園者の心をつかんで離しません。
(観光客)「動物が生き生きしている。動き回るのとか、アザラシが下からビューンと来るのとか、躍動感がすごかったです」
そして4月1日。
坂東さんは新たに「統括園長」として園をサポートする立場になりました。
(旭山動物園 坂東元さん)「動物たちの暮らし方だったり営みだったり感じてもらうこと、まずは知ってもらうことですよね。動物園じゃなきゃできないことはまだまだ無限にあると思う」
動物たちの命を伝え、人々を魅了する旭山動物園。
坂東さんの挑戦はこれからも続きます。