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「勝負所は焦らず、気負わず、侮らず」箱根駅伝の名門・東洋大学陸上競技部の監督がランニングクリニック 山形県

2024年3月20日 18:41
「勝負所は焦らず、気負わず、侮らず」箱根駅伝の名門・東洋大学陸上競技部の監督がランニングクリニック 山形県

箱根駅伝でチームを3度の総合優勝に導いた東洋大学・陸上競技部の監督が20日、山形県酒田市でランニングクリニックを開きました。

このクリニックは、正しいランニングフォームを身につけ、けがの予防などにもつなげてもらおうと酒田市陸上競技協会が初めて開きました。庄内地域の小学生から高校生までを中心におよそ90人が参加。講師を務めたのは正月の箱根駅伝でチームを3度の総合優勝に導いた東洋大学陸上競技部の酒井俊幸監督です。

東洋大学陸上競技部・酒井俊幸監督「これではスピードが出ない。なるべく前傾でやれば推進力で進んでいくので身体だけでなく骨盤の向きも意識して」

酒井監督はまず、走るときに使う筋肉を柔らかくしたり、動く範囲を広げるためのストレッチを取り入れたウォーミングアップを紹介しました。

東洋大学陸上競技部・酒井俊幸監督「推進力を生むための腕ふりをするためには体幹臀筋まわり、股関節周囲筋をしっかり使えるようにすることがすごく大事になる。こういうことを意識するためにこういうポーズをよくやる。できれば水平になるように安定してできるようになるとストライドを確保できる」

参加者たちは、走る時に意識するポイントの説明を聞き、およそ30分間、ウォーミングアップしました。

高校生「腕の可動域が広がりやすかった。普段やらないストレッチまで教えてもらったので、生かして普段からやっていこうと思った」

その後、グラウンドでそれぞれが練習している距離を走りました。

雨が降り、気温が低い中でのランニングとなりましたがー

小学生「体が温まっていたから、いつもよりスピードが出た感じがしました。タイムはいつもの800mよりはよかったと思う」

高校生「上半身の動き作りはいままでやっていなかったので、教えてもらえて400mは思ったよりよかった。後半は特に腕振りが使えるようになった」

高校生「全体的に体が軽くなって前より動けるようになってよかった」

参加者たちはクリニックの効果を感じているようでした。20日はまた、酒井監督の講演も行われ、普段、学生たちにも伝えている「ここ一番のときに力を発揮するための心構え」を伝授しました。

東洋大学陸上競技部・酒井俊幸監督「ここ一番というのは一瞬です。継続的な練習はもちろん大事、そこをプラスでどれだけ実力を引き出せるのか。そのときに心理面、栄養、度胸が必要になってくる。勝負所は焦らず、気負わず、侮らず。この3つがすごく大事になってくる」

酒井監督は「良い走りをする子どもたちが多かった。スポーツは感謝する心を養い、感動を与えられる力があるので、地域が競技を通じて盛り上がってもらえたら嬉しい」などと話していました。