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“盲ろう者”を演じた・田中偉登「手を伸ばせば…つかんでくれる人が」 撮影で学んだ人生の“気づき”

2022年11月5日 22:15
“盲ろう者”を演じた・田中偉登「手を伸ばせば…つかんでくれる人が」 撮影で学んだ人生の“気づき”
イベントに登場した田中偉登さん
俳優の田中偉登(たけと)さん(22)が5日、出演する映画『桜色の風が咲く』(全国公開中)の公開記念舞台挨拶に、主演の小雪さん(45)や吉沢悠さん(44)らと共に登場。映画で“盲ろう者”を演じた田中さんが、撮影時に感じた苦労や、映画から学んだ“気づき”を明かしました。

映画は9歳で失明、18歳で聴力を失いながらも、世界で初めて盲ろう者の大学教授となった、東京大学先端科学技術研究センター教授の福島智さんの生い立ちを描いた実話。田中さんは、主人公・令子(小雪さん)の息子で2つの障がいを抱えた智を演じます。

難役に挑むに当たって田中さんは「僕が福島さんの若いときを演じるのに、いろいろなプレッシャーがあったんですけど。目が見えなくなる、耳が聞こえなくなる、孤独感、苦しい、つらいという感情だけではなくて、楽しかったときや家族との会話を、福島さんが感じた通りに一滴もこぼすことなく、ちゃんと伝えきることが僕の使命だと思いました」と撮影を振り返りました。

また、“撮影で特に苦労したこと”を聞かれた田中さんは「目が見えない盲ろう者の方のしぐさだとか、生活の仕方の見せ方に苦戦しました。勉強は苦手なんですけど、点字を1か月半ぐらいかけてマスターするのに苦労しました」と明かしました。

最後に、“映画を通じて得られたこと”について、田中さんは「これから生きていく中で、思いも寄らぬ出来事や、苦しかったり、つらいことがあると思う。そういう時に手を伸ばせば、ちゃんと手をつかんでくれる人が周りにいるので、自分にできることは何なのか、前に進んで生きていく力を、たくさん学ばせてもらいました」と、人生の“気づき”を明かしました。

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