作詞家としても活躍・児玉雨子 元アイドルのその後を描く『##NAME##』【芥川賞候補作】
児玉雨子さん (c)Miyoko Tamai
第169回芥川・直木賞が19日に発表されます。その発表を前に、純文学の中・短編作品に贈られる芥川賞の候補作の1つ、児玉雨子さん(29)の『##NAME##』を紹介します。
かつて、ジュニアアイドルとして活動をしていた主人公・雪那。彼女の名前を検索した周囲から、憶測で自分という人間を決めつけられるなど、過去から逃げられず、苦しむ姿が描かれています。
児玉さんは、1993 年、神奈川県横浜市生まれ。明治大学大学院文学研究科修士課程修了し、2012 年から作詞家として道重さゆみさんやアンジュルム、THE SUPER FRUITなど、数々のアイドルグループや声優の楽曲の作詞を提供。作家としては2021 年『誰にも奪われたくない/凸撃』で初の小説単行本を刊行。今回が初ノミネートとなりました。