高校教師が考える“生理” 「男女問わず思いやりを」現場が感じる課題とは
■生徒の声「異性の先生にもしっかりと理解をしてほしい」
約1時間半のワークショップの中では、産婦人科医から生理や生理痛についての基礎知識のセミナーが行われ、生徒を対象にしたアンケート結果が共有されました。アンケートでは生徒から「異性の先生も生理についてしっかりと理解をしてほしい」や「生理で休むことをもっと簡単にできるようにしてほしい」などの声が上がりました。
■教師が感じる課題 “向き合い方が難しい”
教師としては、現場でどのような課題を感じているのか。女子サッカー部を担当する松尾圭一郎先生(30代)は「(生理痛は)重い軽いがあったりするので、部活を休んでしまった子に対しての周りの反応というのが男子よりもシビアに感じます」と明かし、弓道部を担当する小室優衣先生(20代)は「実際、部活に(生理痛の)悩みを抱えた子がいて、こちらも全てを理解できない部分があるので、どれくらいつらくてできないのか、それとも甘えちゃっている部分があるのかとか、向き合い方が難しいなと感じています」と悩みを明かしました。
井戸先生は、保護者や生徒の生理痛に対する意識に変化を感じているといい「10年前よりも保護者や生徒から“体がつらいので(休みたい)”ということは聞くようになりました。環境として少し言いやすい、不安を相談しやすいような環境になってきているのかな」としつつも「男女一緒に生活することが当たり前ですので、男子に生理がないから生理に関わらないのではなく、男女問わず思いやりを持つという点が伸びていくといいなと思います」と語りました。
大宮南高等学校では、このワークショップに参加した教師らが、12月に生徒向けのワークショップを開催する予定です。