吉岡里帆、戦争を描いた作品で助演女優賞 「無知を痛感する毎日」役作りの苦悩明かす
日本映画批評家大賞は日本映画発展のための賞として、1991年に映画批評家の水野晴郎さんが発起人となり、淀川長治さんなど当時第一線で活躍していた映画批評家たちの提唱により誕生。その年に最も優れた作品や、俳優らを表彰します。
吉岡さんは、沖縄戦をテーマにした出演作『島守の塔』で助演女優賞を受賞。この作品は、長期の地上戦が決行された沖縄で、県民の命を必死に守る知事と、1人の警察部長の苦悩や葛藤が描かれています。吉岡さんは、世話役として知事を支える県職員・比嘉凛を演じました。
■役作りの苦悩と努力を明かす
吉岡さんは壇上で、「名誉ある賞をいただき、大変うれしく思っております。題材がとても難しい戦争の物語。平和な国である日本を、これからも新しい世代として守っていかないといけない。そういう気持ちが込められた大切な作品でした。本当にうれしいです」と、受賞の喜びと作品への思いを語りました。
また、役作りについて「撮影に入る前の準備期間がすごく大切な時間になりました。自分自身が無知であることを痛感する毎日。書籍を読んだり、実際に沖縄に出向いてガマの中に行ったり、共演者・監督と1つ1つの場所を学んでいくという作業から始まりました」と、戦争を描いた作品ならではの苦悩があったことを告白。撮影が終わった後も、「忘れたくないという気持ちがすごく強くて。より心の中に落とし込むべきだと思ったので、(すぐに役を)切り替えようとしないようにしていました」と、特に記憶に残る作品となったことを明かしました。