宮本信子、 デビュー当時「ダイヤモンドのような女優」目指していた ダイヤモンド大賞受賞
日本映画批評家大賞は、1991年に映画批評家の水野晴郎さんが発起人となり、淀川長治さん、小森和子さんなど当時第一線で活躍していた現役の映画批評家たちの提唱により誕生しました。映画批評家が、その年に最も優れた作品や、今後が期待されるフレッシュな才能の片りんをみせた人物などを選定します。
■宮本信子「しみじみとした思い」
宮本さんは、2022年公開の映画『メタモルフォーゼの縁側』で、俳優の芦田愛菜さんが演じる17歳の女子高校生・うららと、男性同士の恋愛を描いた”ボーイズラブ”の漫画を通して友情を育む、75歳の老婦人を好演。往年のベテランの魅力が際だった人物におくられる、ダイヤモンド大賞(淀川長治賞)を受賞しました。
授賞式で宮本さんは、「若い頃、この仕事をはじめたばかりの時に、ある新聞社の記者さんにこういう質問をされました。“あなたは将来、どのような女優になりたいですか”。私は答えました。“小さいけれど、本物のダイヤモンドのような女優になりたい”。そう言いました。今日この賞をいただいてそのことを思い出し、しみじみとした思いをしています。ありがとうございました」と、デビュー当時の思いをはせました。
また、映画『メタモルフォーゼの縁側』は最も優れた映画作品に贈られる『作品賞』に輝いています。