デビュー作がノミネート・市川沙央 側弯症の主人公を描く『ハンチバック』【芥川賞候補作】
第169回芥川・直木賞が19日に発表されます。その発表を前に、純文学の中・短編作品に贈られる芥川賞の候補作の1つ、市川沙央さん(43)の『ハンチバック』を紹介します。
先天性の疾患により背骨が右肺を押しつぶす形で極度に湾曲した側弯症の主人公・井沢釈華は、両親が遺したグループホームからほとんど外に出ない暮らし。しかし、十畳の自室から彼女は、こたつ記事を書き、通信制大学に通い、夜はTL小説を投稿。ユーモアあふれる言葉で、主人公の生活が描かれています。
市川さんは、1979 年生まれ。早稲田大学人間科学部(通信教育課程)を卒業。本作でデビューし、第128回文學界新人賞を受賞。デビュー作でノミネートとなりました。