二宮和也さん（39）が14日、主演映画『ＴＡＮＧ タング』の公開記念舞台挨拶に浴衣姿で登場し、映画への思いを語りました。

今年初めて浴衣を着たという二宮さんは「こういう機会がないと着られないのでありがたいです。新鮮です。夏だな」と風情を味わった様子。

映画は、二宮さん演じる、ゲーム三昧で妻に捨てられたダメ男・春日井健が、記憶をなくした迷子のロボット“タング”と出会い、再び人生が輝きだす物語です。

MCから、過去に発言した“この映画は誰でも、スタート地点に戻れる映画”という言葉の意味について改めて問われた二宮さん。「こういう世の中だからこそ、いろいろ諦めることが癖づいてしまうような期間があって、思考回路が変わった人も多い中で、映画というエンタメの世界で“みんなで前向いて頑張ろう”とか、“みんなで一歩踏み出そう”とか、“恋愛してみよう”“冒険してみよう”とかっていうことを映画として全面に押しすぎると、辛かったり、苦しかったり、あまり前を向きたくない人も、無理やり前を向かせてしまうのではないか」という不安があったと明かしました。

そのうえで「一歩を踏み出すことの大切さというより、失敗した人間が、またゼロのスタート地点に戻ってくる。こっからスタートする人はどう進んでいっても自由なんじゃないかという後味になればいいなと思ったし、そういう後味になったと体感しています。ゼロから1になるんじゃなくて、マイナスからゼロに戻って、リスタートをどうするかはその人が決めて、自分のペースで進んでいけばいいというメッセージが伝わればいい」と映画への思いを語りました。