濱口竜介監督「出る側に興味ありませんか?」 最新作の主人公、意外なキャスティングの経緯を明かす
イタリアで開催された第80回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)を受賞した本作『悪は存在しない』。自然豊かな長野県で暮らす親子の家の近くでレジャー施設のオープン計画が持ち上がり、波紋が広がっていく様子を描いた作品です。
26日に行われた公開初日舞台挨拶には濱口監督のほかに、主演に起用された大美賀均さん(35)、西川玲さん(10)、小坂竜士さん(38)、渋谷采郁さん(32)も登場しました。
■濱口監督「“あれ、いいかも”という気持ちになった」
本作の主演にキャスティングされた大美賀均さんは元々、濱口監督の作品に制作スタッフとして参加していて、本作にも当初はドライバーとして携わっていました。
濱口監督は「シナリオを書く前にリサーチをしていて、その時はドライバーとして入ってもらっていたんですけども、(リサーチのために)カメラの前に立ってもらったりしているうちに、“あれ、いいかも”という気持ちになって、それがここまできた」と意外なキャスティングの経緯を明かしました。
オファーの話を聞いたとき大美賀さんは監督から「出る側に興味ありませんか?」と電話で聞かれたそう。大美賀さんは「すごく当然びっくりしたんですけどこんな貴重な機会はないということで参加しました」と話しました。
濱口監督は大美賀さんを「結局この人やっぱ何か図太いんだよなっていうことを(映画を)見ながら思いました」と評し、「見る目があったな」と大美賀さんの起用を振り返りました。