ベストセラー小説『ブラバン』などで知られる、小説家の津原泰水（つはら・やすみ）さんが闘病の末、2日に亡くなっていたことが分かりました。58歳でした。

津原さんは、1964年広島県生まれ。青山学院大学を卒業後、少女小説家“津原やすみ”としてデビュー。1997年には、現名義の“津原泰水”として長篇ホラー『妖都』を発表。以降、“幽明志怪シリーズ“などの幻想小説で活躍し、2006年に発表した青春小説『ブラバン』は、ベストセラーとなりました。

また、2014年には短篇『五色の舟』が、専門誌『SFマガジン』の“オールタイム・ベストSF”の国内短篇部門1位に選出。同作は漫画化され、第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞するなど、これまで青春小説やSF、ミステリーなど幅広いジャンルの作品を生み出してきました。

河北書房新社によると、長篇『夢分けの船』や『短篇集』など多くの本を読者に届けようと進めていたところだったということです。