×

チョコ価格高騰のバレンタイン サロン・デュ・ショコラで焼き菓子に熱視線&手作りキットに再注目

2025年2月9日 6:50
チョコ価格高騰のバレンタイン サロン・デュ・ショコラで焼き菓子に熱視線&手作りキットに再注目
2月14日はバレンタインデー 2025年の注目ポイントは?
2月14日はバレンタインデー。今年は“カカオショック”の影響によるチョコレート価格の高騰を受け、百貨店の催事や大型雑貨店の売り場に、ある変化が見られました。それぞれの工夫と、注目ポイントを取材しました。

■「1割程度は値上げ」の状況 “焼き菓子”で工夫

伊勢丹新宿店の『~パリ発、チョコレートの祭典~サロン・デュ・ショコラ 2025』(14日まで開催)。今年で23回目を迎える人気のイベントです。開催期間中、国内外の144ブランドからチョコレートを中心とした商品が集結します。

アシスタントバイヤーの岩瀬智哉さんは、「生産国の天候の影響などでカカオ豆が不足し、原材料として高騰している」とチョコレート価格高騰の背景を話し、サロン・デュ・ショコラでも「平均して1割程度は値上げをしているケースが増えている」と語りました。

そんな中、今年ならではの特徴を聞くと「実演品、たとえば焼き菓子は1~2割程度取り扱い量として増えている」とアピール。焼き菓子はカカオが高騰している中でチョコレートの使用量を抑えられる利点があるといいます。サロン・デュ・ショコラで楽しめる“焼き菓子の魅力”を取材しました。

■人気商品は3時間ほどで売り切れ 注目の焼き菓子を味わう

たとえば、カヌレのショコラバージョン『カヌレショコラ』(プリズム ラボ)。外側のカリッとした食感と、口の中で広がるチョコレートの甘みが楽しめる焼き菓子です。パティシエによると1日約200個焼き上げ、3時間ほどで売り切れてしまうといいます。

こちらは、ワンハンドで楽しめる『リーフミルフィーユカカオ』(リフェンリ)。オーナーパティシエの清水佑紀さんは「フランス産発酵バターを100パーセント使用した、分厚く焼いたミルフィーユ。チョコレートでコーティングし、チョコレートのクリームをたっぷり詰めた商品です」と特徴を教えてくれました。

記者が食べてみると、生地のサクサクさ、またクリームにカカオの味をしっかりと感じ、クリームがたっぷり詰まっているので満足感がありました。

■鼻にふわりと…“焼き菓子”ならではの魅力

焼き菓子の魅力の1つは、“香り”。取材中、オーブンから焼き菓子を取り出す瞬間に立ち会うと、鼻にふわりと甘い香りがただよってきました。来場していた20代の大学生は「(会場を)歩いているときに色んなところからいい香りがしてきた」と話し、今期だけでこの催事に5回来場しているという30代は、「香りがすごいと“ここのお店めっちゃ気になる!”っていうのがある」と、“香り”に魅了されていました。

また、パティシエたちが商品にクリームを詰める作業などを間近で見られることも、実演販売の焼き菓子ならではのポイント。アシスタントバイヤーの岩瀬さんは「すごい腕をもつシェフたちがたくさんそろっているので、手業が見られるのがお客様の関心が高いところ」と語りました。

■大型雑貨店の注目は材料がそろった“手作りキット”

一方、大型雑貨店・池袋ロフトではチョコレート製品など約550種類を販売する『SWEET SWEETS PARTY 2025』を開催しています(14日まで)。

生活雑貨・バラエティ雑貨を担当する野口健太郎さんに“売り場の変化”について聞くと、「今年は手作りキットのコーナーを大きめに設置しています」と回答。その背景について、新型コロナウイルスの影響が少なくなったこともあるといいますが、「物価高もあって、節約意識からお菓子作りにチャレンジしてみようと。手作りキットだと1000円以下のものだったり、比較的リーズナブルに30個など作れたりする、そういったところが人気になっている」と説明しました。

製菓キットの『パチパチはじけるチョコ』は、口の中でパチパチとはじけるキャンディを入れたチョコが作れるキットです。ミルクチョコレートや、ピンク・水色・黄色の3色のチョコペン、はじけるキャンディ、流し型が入っていて、追加で材料を用意する必要はありません。値段は854円で、20個分作ることができます。

購入する人は「小中高生が中心。親御さんと一緒に選ばれる方が多い。お子様が作りやすい、デザインがかわいいものが人気」だといい、すでに売り切れの手作りキットも出てきているということです。

最終更新日:2025年2月9日 6:50