山田洋次監督、佐藤蛾次郎さんとの別れ惜しむ 「僕より先に逝くのは、つれない」
山田洋次監督(91)
2022年12月に78歳で亡くなった俳優・佐藤蛾次郎さんのお別れの会が2日、都内で営まれ、『男はつらいよ』シリーズなどを手掛けた山田洋次監督(91)が感謝の思いと初めて出会った時のエピソードを明かしました。
お別れの会の挨拶で山田監督は、佐藤さんの第一印象について、「初めて僕が彼に会ったのは1968年だったかな?もう50年以上前ですね。オーディションで大阪まで行ったんですね。10代の大人になりきれないチンピラの少年を僕は求めていたんだけど。顔といい声といい強烈な印象で。彼を見たら他の人たちは影が薄くなってしまって。もう決まりだなと思って『佐藤蛾次郎くんにしたい!』とプロダクションの人に言ったんですが、プロダクションの人は『大変お気持ちはありがたいんですけど、あまりオススメしません。(撮影)開始時間には来ないし、休んだりするし、たぶんご迷惑をお掛けするでしょうから』って…」とエピソードを明かし、会場をなごませました。
また、『男はつらいよ』シリーズで車寅次郎を演じた渥美清さんも見送った山田監督は、「渥美さんが寅さんとして死んだように、蛾次郎くんは源ちゃん(佐藤蛾次郎さんが演じた“源公”)として、源ちゃんとして通用していた。源ちゃんとして死ねたんじゃないか。そういう自分のキャラクターを持ち得たことは、役者にとって大きな幸運だったんじゃないかと。源ちゃんというキャラクターを獲得したことが、とても大きな幸運だったし、彼の力量だった。彼の個性だった。そして僕は彼と一緒に仕事できたこと幸運に思うし、改めて彼に感謝をする次第です。蛾次郎くん、君は僕より若いんだから僕より先に逝くって、ちょっと…あの…つれないと思うけれども、長い間本当によくやってくれた。ありがとう」と感謝の言葉を贈りました。
お別れの会の挨拶で山田監督は、佐藤さんの第一印象について、「初めて僕が彼に会ったのは1968年だったかな?もう50年以上前ですね。オーディションで大阪まで行ったんですね。10代の大人になりきれないチンピラの少年を僕は求めていたんだけど。顔といい声といい強烈な印象で。彼を見たら他の人たちは影が薄くなってしまって。もう決まりだなと思って『佐藤蛾次郎くんにしたい!』とプロダクションの人に言ったんですが、プロダクションの人は『大変お気持ちはありがたいんですけど、あまりオススメしません。(撮影)開始時間には来ないし、休んだりするし、たぶんご迷惑をお掛けするでしょうから』って…」とエピソードを明かし、会場をなごませました。
また、『男はつらいよ』シリーズで車寅次郎を演じた渥美清さんも見送った山田監督は、「渥美さんが寅さんとして死んだように、蛾次郎くんは源ちゃん(佐藤蛾次郎さんが演じた“源公”)として、源ちゃんとして通用していた。源ちゃんとして死ねたんじゃないか。そういう自分のキャラクターを持ち得たことは、役者にとって大きな幸運だったんじゃないかと。源ちゃんというキャラクターを獲得したことが、とても大きな幸運だったし、彼の力量だった。彼の個性だった。そして僕は彼と一緒に仕事できたこと幸運に思うし、改めて彼に感謝をする次第です。蛾次郎くん、君は僕より若いんだから僕より先に逝くって、ちょっと…あの…つれないと思うけれども、長い間本当によくやってくれた。ありがとう」と感謝の言葉を贈りました。