全銀ネットが会見 10月の大規模システム障害、原因は“必要なメモリの作業領域不足”
今年10月に大規模なシステム障害を起こした全銀ネットが会見し、システムをバージョンアップした際に必要なメモリの作業領域が不足したことが、障害発生の原因だったと明らかにしました。
全銀ネット・辻松雄理事長
「不具合によりまして停止したということがございまして、大変なご迷惑、ご心配をおかけしました。この場をお借りしまして、改めておわび申し上げます」
この問題は、10月に全銀ネットが運営するシステムに障害が起き、大手銀行など10の金融機関で、振り込みの遅れなど合わせて500万件を超える影響が発生したものです。
全銀ネットとシステムを手がけたNTTデータは12月1日の会見で、システムをバージョンアップする際に、NTTデータの担当者が設定を誤ったことで、必要なメモリの作業領域が不足し、障害につながったことを明らかにしました。事前のテストの段階でも把握することができなかったとしています。
全銀ネットとNTTデータは、プログラムの試験プロセスの改善や、障害が起きた際の復旧ガイドラインの策定など、再発防止策を取るということです。
両社はこうした内容を11月30日、金融庁に報告したということで、金融庁は今後、行政処分するかどうかなどを判断します。