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萩生田経産相、福島県知事に「風評被害対策を徹底する」 処理水放出の施設あすにも建設開始

2022年8月3日 15:31

萩生田経産相は3日、福島県知事に対し、風評被害対策を徹底すると話しました。福島では早ければ4日にも処理水を放出するための施設の建設が始まります。

萩生田経産相「ALPS処理水の処分には安全管理と風評対策の徹底が大前提です。国内外の多くの方々に対し、より力を入れて科学的根拠に基づいた情報を届けるなど、風評を生じさせない取り組みを進めて参ります」

萩生田経産相は、経産省を訪れた福島県知事に対し、「福島県や原発立地自治体の血のにじむような努力をくじくことがないよう、責任をもって風評被害の対策に取り組む」と話しました。

処理水をめぐっては、福島県は2日、東京電力が処理水放出のための施設を建設することを了解したものです。しかし、「処理水の海洋放出自体を了解したのかどうか」 については、福島県知事は明言を避けました。

処理水には放射性物質のトリチウムが含まれていますが、東京電力は、海水に混ぜ、国が定める基準値より大幅に薄めて海洋放出する方針で、原子力規制委員会もこの計画を妥当だとしています。

しかし、漁業団体などは風評被害を懸念していて反対が根強く、海洋放出することには理解が得られていません。

東京電力は、早ければ4日から海底トンネルなどの本格的な工事に着手し、来年春の放出開始を目指しています。