大西洋クロマグロの資源回復 漁獲枠拡大へ
大西洋クロマグロの漁獲枠が、資源の回復を受けて、来年から段階的に拡大される見通しであることがわかった。
これは先週、スペインで開かれたICCAT(=大西洋まぐろ類保存国際委員会)の科学委員会が報告書をまとめたもので、資源の回復を受け、現在、1万3000トンとしている東大西洋・地中海のクロマグロの漁獲枠を、2万3000トンまで拡大できるとしている。しかし、どのくらい資源量が回復しているのかはっきりしていないため、一度に拡大するのではなく、段階的に拡大し、毎年見直すよう指摘している。
具体策は来月、イタリアで開かれる年次会合で各国が話し合い、合意されれば、来年から段階的に漁獲枠が拡大される見通し。大西洋クロマグロは、日本の市場に流通しているクロマグロ全体の約4割を占めるため、漁獲枠が拡大されれば今後、クロマグロの価格が下がる可能性もある。