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大手商社5社決算“資源価格”が明暗分ける

2015年5月8日 20:53

 大手総合商社の決算が出そろった。原油など資源価格の急落で明暗が分かれた形となった。

 8日に発表された三菱商事の去年4月から今年3月までの決算は、純利益が前年比10.9%増の4005億円だった。原油などの資源価格の下落による損失があったものの、金融ビジネス事業など非資源分野が好調だった。

 一方、三井物産と丸紅の去年4月から今年3月までの決算は、原油など資源価格が下落したことにより、それぞれ減益となった。三井物産は純利益が前年比12.5%減の3064億円、丸紅は49.9%減の1056億円となっている。

 これまでに発表された他の大手総合商社の決算は、非資源分野で好調だった伊藤忠商事が大幅な増益だった一方、住友商事は16年ぶりに純損益が731億円の赤字となっている。

 これで大手商社5社の決算が出そろったが、5社中3社が減益や赤字になるなど原油価格の下落を他の事業で補えたか否かで明暗を分ける形となった。