経済財政 内閣府が中長期の新たな試算示す
22日に開かれた経済財政諮問会議で、内閣府は経済財政に関する中長期の新たな試算を示した。
内閣府は今年2月に政府経済見通しを発表しているが、その後、税収が想定より増えたことなどを受けて、新たに試算を行った。主な経済指標であるGDP(=国内総生産)は、2016年度実質で1.7%、名目では2.9%近い成長になる見通し。
また、2020年度に黒字化を目指している国と地方の基礎的財政収支(=プライマリーバランス)は、成長戦略の効果が着実にあった場合の想定で、赤字がこれまでの9兆4000億円から、6兆2000億円に縮小すると見込んだ。対GDP比では、マイナス1.6%からマイナス1.0%へと、0.6%程度の改善になる。
諮問会議後の会見で、甘利経済財政担当相は、「財政黒字化の道が前回の試算より改善されている」としながら、公的サービスや社会保障の見直しに向けた作業はこれから始まるとして、「手綱を緩めることなくしっかり取り組んでいきたい」と述べた。